2009年3月×日、長官より緊急指令が下りた

指令:加賀温泉郷で一発屋の捜査をしろ

早速、捜査官が手拭いを持って北陸へ向かった。
なお、以下のファイルはすべてノンフィクションであることに留意されたい


加賀温泉郷プロジェクトが発足した。ちなみにメンバーはオレ一人だけだ。

加賀温泉郷というのは、山代・芦原・粟津・片山津・山中の5つの温泉街をあわせたものをいう。(追記:芦原温泉は加賀温泉郷ではないそうです)


このプロジェクトが発足したのは、温泉街紀行を邁進している折、詳細なタレこみメールが届いたことによる。そこには、このように書かれていた。

芦原湯の町駅(近くにストリップ有)のタクシーに紹介してもらうパターンで確かイチゴくらいで値引きもしてもらえる感じでした。(それによって業者が代わるのかもしれないです) 四駆の車がやってきて山道を走って温泉街(石川県の山城か片山津温泉になるかと思います) の旅館とゆうかアパートみたいな建物に案内されます。

中に入ると少々いかついおじさん達がお出迎えしてくれます!そして暗くて赤いランプがついた部屋に案内され、やってきたのは推定30〜40くらいの中肉中背のしゃがれ声のおばさん …大体20〜30分のゴムFゴム本番でした…。多分もるださんの言うてるブルースな感じでした。

あの辺の裏はタクシー交渉みたいですね!

ちなみに山中温泉のほうには若い、可愛いのお店もあるらしいのですがこれは裏かどうかは分かりません。

またそちらのほうもよかったら行ってみて下さい!では失礼しますm(__)m


むう、実にすばらしいタレコミだ。ブルースと聞けば私のやる気が3倍になることを知っているようだ。


資料庫から資料を引っ張り出す。温泉ばかりを特集した雑誌の切り抜きや冊子だ。

全国的にみて、加賀の温泉というのは全国1のピンク度。特に山代温泉はその傾向が最も高く、山代温泉=男だけでいく所。みたいなイメージらしい。バブル世代の人間なら、1度や2度は社員旅行なんかで行っているのではないか・・・。

個人的には別府温泉や道後温泉のほうが歓楽色が強いと思うのだが、観光プロモーションがうまいのか、夏目漱石が天国で微笑んでいるのか、ピンク色はあまり認知されていない。道後とか、旧赤線で、ソープあり、ちょんの間あり、とエロのオンパレードなんですけどね。


えー、で、加賀温泉郷は、エロ施設ではなくピンクコンパニオンが有名で、オヤジ系エロ雑誌にも「コンパニオン付きの宴会をするなら・・・」と、よく広告が出ている。また、エロ関係の求人誌を見てみると、「山中温泉・山代温泉でコンパニオン」という求人が出ているときがある。ここでいうコンパニオンというのは、あくまでソフトピンクまでで、せくーすは関係ない。一部のコンパニオンは、お小遣いを渡すと暗黙の了解でセクースしてしまうらしいが、旅館に泊まって宴会を開かなければセックスまでたどり着けないというのは、いまいち合点がいかない。「温泉街で温泉そっちのけで金を払えば鉄板でセックス」というのが、合理的裏風俗の在り方であり、捜査当局に求められている捜査であろう。


ということで、説明がかなり長くなってしまったが、行ってみることにした。



今回の旅の乗り物は、SUZUKIのマシンを選択。最近、軽車両にハマってましてね。山岳路を全開で走るのが楽しいんですよ。

 日本海が見えてきた

R1→R161→R8のルートで、まずは芦原温泉へ。とりあえず田舎は駅前と相場が決まっているので、駅前に行ってみる。怪しいところは特にない。

 JR芦原温泉駅

越前鉄道の駅にも行ってみる。こっちも特に怪しいところはない。まあ、時間も早いですからね。

 芦原湯の町駅

ストリップ小屋を発見。タレコミにあったストリップだろう。

 ストリップ屋さん

次に片山津温泉へ行ってみる。ここはソープランドが7軒ある。加賀温泉郷の中で 風俗店があるのはここだけだ。(追記:山中温泉にもソープランドがあります)

 昔は風俗店っぽかった建物

出るとしたらここらあたりだろう。

 出るならココだね

ぽんひき出没スポットに最も適した場所を特定する。長年捜査をしていると、出没する場所がわかるのだ。時間も早いので、怪しい人影はない。先を急ぐことにする。

次に加賀温泉駅へ。マクナルに女子高生がタムロしている。何人かがこっちをチラチラ見ている。「きゃ!都会のかっこいい人が歩いてる!」と思われているに違いない(妄想)。この駅も、夜になったら怪しいポン引きが出没するような雰囲気はない。次!

 加賀温泉駅


次にやってきたのは本命の山代温泉。まわりはすっかり夜になっている。抜群の時間配分だ。

 山代温泉

怪しいポン引きはいない。温泉街を2周くらいする。用意した資料には、ポン引き出没ゾーンとして簡単な地図が付いている。このあたりのはずだが。

 ポン引きが出没しそうなゾーン

ストリップの跡を発見した。もう1軒、現役で営業しているストリップがあった。前を何度も通るが、普通のストリップだった。

 「ヌード」という看板がある

若干焦りながらも次は山中温泉へ。

 山中温泉

いない。おかしいな。捜査カラ振りか?焦ってきた。心を落ち着かせるために湯をしばく。あったかい。

 温泉につかる。飲んだら旨かった。

時刻は23時。ここからが捜査官の腕の見せ所だ。捜査が一筋縄でいかないことは最初からわかっている。捜査は過酷を極めたほうがいいのだ。

山代温泉へ戻ってみる。やっぱり誰もいない。

 この標識、何回見たっけ・・

そのまま片山津温泉へ戻る。

ここはソープがあるからきっと出没するはずだ。きっと。そう思いながら、夕方に目星をつけた交差点を通り過ぎようとしたとき、タクシー待ちの人影が。手をあげている。

・・何を勘違いしているんだオレは。あれはタクシー待ちじゃない!ポン引きだ!


30mほど行き過ぎてUターン。10mほど交差点をいったところで停車する。バックミラーを見ると、やはり。男が近づいてくる。

慌ててチンコをスクランブルさせる。

ウインドウをあけると、男との交渉が始まる。40歳くらいの小綺麗な男だ。

「今日は遊びとかは?」

「何屋さん?」

「ホテトル」

一発屋とかパツ屋とかいう返答を期待していたのだが、ホテトルとは意外。

「いくらですか?」

「ホテル代込み15000円。予算的にどう?」

妥当だろう。予算がないと言えばもう少しディスカウントできるかもしれないが、値引きを要求することもなかろう。15000円でも十分安いではないか。

「女の子はどんな感じ?」

「20代。25くらいかな。」

「時間は?」

「40分。60分もあるんだけど、そうなるとあと1万円必要になるから。」

「一発屋はないのか?」と聞いてみる。

「今は取り締まりが厳しいから、もうなくなったね。ホテトルとデリヘルとソープだけ。」

「車とめられる?」

「ええ。大丈夫。どうします?私を乗せて行ってもらってもいいですし。旅館の送迎車を呼んでもいいですし。」

旅館の送迎車を呼んでもらうのも楽しそうだと思ったが、車を放置するのも嫌だったので、おっさんを乗せて売春施設まで行くことにした。

「じゃあ、乗って下さい。いきましょう。」

おっさんを助手席に乗せ、車を発進させながら聞いてみる。

「山代温泉も行ってみたけど?」

「ああ、あそこももう駄目でしょう。ほんと、不景気ですよ。見てください。明かりが全然ないでしょう?いや〜厳しいですよ。温泉街も。100年に一度の不況ですからね〜」

もしかしたら、旅館の関係者なのだろうか?

男の誘導で1分ほど車を走らせる。やがて、1軒のビジネスホテルのような建物の前で止まるように言われた。男は車を降りると、貫禄のあるホテルの従業員と何か話をして、最後にオレに深々とお辞儀をして帰って行った。

オレの身柄はここでホテルの従業員へと引き継がれ、中に案内されることになった。フロントで15000円を徴収される。なんか顔に似合わず愛想のいい従業員で、拍子抜けした。

すぐに女がやってきた。と思うと、「ちょっと待っててね。すぐ戻るから」と言って出て行った。どうなってるんだ?入れ替わりにおっさんが入ってきて、「トイレはここにあるから。女の子はスナックに戻るからもうちょっと待っててね。」と言われる。


オレの推測。女は普段スナックでホステスをしている。そして、売春も行っている。客が入ると、連絡を受けてここまでやってくる。あるいはスナックでも連れ出しが可能なのかもしれない。そして、事が終るとまたスナックに戻る。ということか。もしかしたらコンパニオンとしてホテルや旅館に派遣されることもあるのかもしれない。女は、いまオレに付く前の客とのセックスが終わったばっかりで、いったん店に戻るのだろう。

部屋の中は赤い光で満たされている。そういえばタレこみメールにもそんなこと書かれていたな。もしかしたら一緒の所に案内されたのかな。


23時35分。女がやってきた。服を全部脱いでと言われる。シャワーなどはない。女は荷物からゴムとうぇっティを取り出して準備を進める。状況からして、確実にゴム付きだな。

布団に寝転ぶと、立っていないチンコにゴムがかぶせられ、フェラで大きくされる。女の乳首や太ももを少しだけ触って興奮を高める。あまり触ってほしくないのはわかっていたのでほどほどに。チンコ硬くなるとローションが塗られ、挿入することになった。

騎乗位でも正常位でもない。なんとバックを要求される。

バックから挿入。部屋が寒かったので膣内はとても暖かく感じた。でもゆるい。今年に入って最も緩いマンコだ。

女は左手でおれの袋をいじってくる。でもあえぎ声は一切ない。

あー。面白くないセックスだな。早く行ってしまおう。だが、女はオレ以上に早く終わらせたいようだ。すぐに「いきそう?正常にかわる?」と言われ、おれが返事をしていないのに正常位に強制変更。

20秒か30秒腰をふったら、「やっぱりバックで。」と。バックのほうが楽なのだろう。

バックで入れるが、いきそうにない。発射はあきらめよう今日は無理だよ。と言い出すタイミングをうかがっていると、女のほうから「いきそうにない?」と言われる。

え?もう終り?白旗そんなに早いんですか?

オレがチンコを抜くと、さっさとゴムが外され、ウェっティが渡される。

セルフできれいにする。

で、服を着て部屋を出る。時刻は23時50分。総所要時間15分。



ホテルの従業員が外まで見送ってくれた。女よりこの従業員のほうがサービスがいいね。車を見て「なにわナンバーですか!」と珍しそうに言っている。


さて、これで捜査終了かと言えばそうではない。再び山代温泉へ行く。いない。そして山中温泉へ。いない。

 山中温泉で最もポン引きが出没しそうなゾーン

再度山代温泉へ。いない。そこから10キロ走って粟津温泉へ。夜の一本道をかっ飛ばす。

 粟津温泉

 大きなラブホテルがあった

いない。時刻は24時30分。終了しよう。



片山津温泉は確かに1発できた。山代温泉と山中温泉の一発屋はもうなくなったのだろうか。ここが大本命だったのだが。調べてみた。すると、出てきたのはこんな記事。けっこう大きな事件だったみたいだ。いっぱいヒットした。


加賀市山代温泉のいわゆる売春宿「竜宮城」を舞台にした売春事件で、逮捕された店長らが 十八歳未満の少女を売春婦として雇用した疑いがあることが五日までの石川、福井両県警の 合同捜査本部の調べで分かった。

事件は、昨年に能美市内の元教諭=懲戒免職=が女子高生にみだらな行為をしたとされる 児童買春事件の捜査から発覚。

捜査本部は、売春宿の売上金の一部が暴力団の資金源になっていた可能性もあるとみて捜査を進めている。

売春防止法違反(場所提供)の現行犯で逮捕されたのは▽加賀市潮津町、売春宿店長何某(49) ▽同市山代温泉大和町、同従業員何某(46)▽金沢市広岡二丁目、同何某(23)の三容疑者。

三人は一月三十一日午後九時四十分ごろ、女性が不特定多数の客を相手に売春する場所として、山代温泉大和町の旧ビジネスホテルの部屋を使わせたとして、逮捕された。

捜査関係者によると、昨年六月に福井県内で女子高生にみだらな行為をしたとして、福井県警に 児童買春・ポルノ禁止法違反容疑で事情聴取された能美市内の元小学校教諭(33)の供述などから、売春宿で少女らに売春させていた疑いがあることが判明した。

捜査本部が売春宿を捜索した際、室内にいた売春婦数人の中に少女はいなかった。 しかし、同本部は店長らが昨年春から秋にかけて少女を売春婦として雇ったとみて裏付けを進める。

また、店長らが女性を待機させ、男性客に売春させた疑いもあるとみて売春防止法違反(管理売春)容疑でも調べる。

さらに旅館の接待係ら従業員が買春目当ての温泉客を紹介し、仲介料を受け取っていた疑いがあり、捜査本部は同法違反ほう助容疑などで事情を聴いている。


北国新聞より。容疑者の名前は私が消しました。



1ヶ月くらい前の出来事だ。そうだったのか。そりゃポン引きもいないよね。まあ、たぶん復活すると思うけど。


「未成年」は警察が本気になるキーワードの筆頭ですから。そして「公務員」はマスコミが大喜びするキーワードの筆頭ですから。これが30歳のおばはんが捜査官に抱かれた。 だったら、何ら問題にならなかったんですけどね。


温泉データ

山代温泉

開湯:平安時代〜
源泉温度:65℃
湧出量:1,450 L/分
PH値:8.1
泉質:アルカリ性単純温泉/ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉・塩化物泉
アクセス:鉄道 - JR西日本北陸本線:加賀温泉駅/車 - 北陸自動車道:加賀IC

山中温泉
開湯:平安時代〜
源泉温度:48.3℃
湧出量:773 L/分
PH値:8.57
泉質:硫酸塩泉
アクセス:鉄道 - JR西日本北陸本線:加賀温泉駅/車 - 北陸自動車道:加賀IC

片山津温泉
開湯:1653年
源泉温度:72.5℃
湧出量:400 L/分
PH値:7.3
泉質:ナトリウム・カルシウム塩化物泉
アクセス:鉄道 - JR北陸本線:芦原温泉駅/車 - 北陸自動車道:加賀IC

芦原温泉
開湯:明治16年
源泉温度:33.5 - 77.5 ℃(源泉により異なる)
湧出量:
PH値:
泉質:含塩化土類食塩泉
アクセス:鉄道 - JR西日本北陸本線:加賀温泉駅/車:北陸自動車道:金津IC

粟津温泉
開湯:奈良時代〜
源泉温度:
湧出量:
PH値:
泉質:硫酸塩泉
アクセス:鉄道 - JR北陸本線:加賀温泉駅/車:北陸自動車道:金津IC


Wikipediaより









捜査報告書:加賀温泉郷は真っ黒でした。15,000円也。



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