惜春




 惜春という本がある。花村満月が書いた小説だ。主人公の佐山豊は20歳、童貞。東京のぼったくりバーでバーテンダーをしている。 ある日、客としてやってきた雄琴ソープの社長である栃憲に、この街へ連れてこられる。そして先輩ボーイとソープ嬢に混じって下っ端として働くのだ。

 20歳といえば、私は雄琴へよく遊びに行っていた。10代から21歳くらいまでが最もよく行っていた。



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