74. 沖縄でPLAY①


■2008年 9/2(火曜日)
12:30起床。ネットカフェ難民ですなァ…。一日のんびりしたいと思っていたが、1日観光で忙しい方が楽しいな。とりあえず13:30にアウト。コンビニでメシ。Gさんに電話。金武の米軍用社交街を見に行く。道が混んでて時間がかかる。とまりんから歩いて国際通りで酒を買う。で、三笠ですきやき。あとトーフと牛肉のやつも食わんとあかん…。Aさんに電話して満喫。21:30にイン。6時間パック。なんか今日はいい夢見た気がする。脳が溶けてきてんのか…。

本日走行不明キロ 総走行不明キロ 使ったお金7,454円



【16年後の回想】
気になっていた金武社交街へ行くことにしました。情報があったわけではありませんが、社交街と付くのなら何かあるだろうと思ったのです。昼に行ったのですが、雰囲気が独特でした。ファイルはこれ。(ファイルナンバー153



このときは金武やコザに米軍向けプレイスポットが本当にあるとは知りませんでした。知らないと100%遊べない箱なのでわからなかったのは仕方ないですね。資料によると、金武のホテルは女将に女をオーダーして客室でプレイ、料金5,000円となっています。ほぼ米国の軍人や軍属専門だったみたいです。

以下は2020年ころの捜査で、報告書にしていなかったものです。
もし発射に成功していたら「金武で売春ホテルに潜入せよ」というタイトルでファイルナンバー260くらいで公開されていたと思いますが、未発射になりました。 ちょうどいい機会なので、捜査メモをもとに報告書の体裁で書いて完全版の中で公開することにします。




沖縄にはアメリカ空軍と海兵隊が居座っている(主権国家に他国の軍隊が大規模に常駐しているというのはよく考えたら異常である)。とくに空軍は規模が大きい。オキナワはアメリカ合衆国の重要戦略地であり、なかでもエアベース嘉手納はスペースシャトルの緊急着陸地にも指定されていたレベルの高い基地である。それらで働く兵隊や軍属は膨大な数になる。ソープランドやチョンの間にも「Japanese only」と書かれた紙が貼られていたりするのは、そこで遊ぼうとするアメリカ兵がいるからである。

そういった背景の沖縄リフレッシュであるが、この地には、はるか昔の「PLAY」が残っているというのだ。それを調べるのである。

日本は先の世界大戦に敗れ、沖縄は日本領ではなくなった。昭和47年に返還されたが、いまでも沖縄にはアメリカの基地が尋常でない数あることは誰でも知っているだろう。

軍隊のいるところには必ず風俗施設がある。ベトナム戦争の時には沖縄の米軍基地は、補給や休息をはじめとする後方支援・訓練拠点だったわけだ。(実際にはB52爆撃機の出撃地の1つにもなっていた)。沖縄本島北部はジャングル地帯があるが、ここは米軍のゲリラ戦訓練地があった。日本は憲法により戦争が出来ないが、日本にある米軍基地は先制攻撃ができる軍事基地であり、敵国からしたら日本もアメリカも同じだろう。アメリカは日本を植民地にしているので(ベトナム戦争開戦時の沖縄は返還前だが)終戦から今に至るまでやりたい放題である。じっさい、沖縄で夜中に爆爆爆音で空軍機が飛んでいくのを目の当たりにしたらここは日本じゃないのかと思えてくる。核を1万から保有する国の極東最大の軍事基地に核が持ち込まれないわけはないのに非核3原則を信じるやつは頭がおかしいし、核の傘は中国への抑止力になると真顔で言う奴は日本に核を2つ落としたのはアメリカということを知らないのだろう。憲法9条を守護神にする左寄りの人も、日米安保を守護神とする右寄りの人も、植民地に生きる愚民の慣れの果てだなあと思う。

上級国民も同様で、「最低でも県外」と言ったのは民主党政権時の鳩山総理だが、彼はルーピーだったんじゃなくて米国の植民地政策と自民党の存在意義について無知だったんだろう。(総理大臣が無知というのもおかしな話だが)。あるいは全部解ったうえで本当に何とかしようとしていた可能性も1%くらいあるのかもしれない。

おっと、そういったことを書く回ではないので、話をエロい方向へと戻す。いわゆる軍隊と風俗を言いたかったのだ。

調べようとしている「PLAY」の1つ目がホテルトルコである。日本人向けではなくアメリカの兵隊さん向けのものであり、ポン引きもいなければピンクチラシもなければ電話オーダーでもない。日本のホテトルとは少々異なる。

いつどこで発生してどのように広がり、どのように利用され、どのように滅んだのか。Aサインの時代から存在していたことは間違いない。これはソープPJにおいて調べを進めている(Aサイン時代まで遡って調べないと沖縄ソープは解明できないのだ)途中である。が、これはXファイルなので、そういった歴史ではなく、非合法なセックスが今でもあるのかということをチンコで調べて書くものである。

PLAYホテルは沖縄本島各地にあったことが判かっている。うち、島の中部にある金武町という場所にあるホテルが生き残っているのだという。

昭和45年の資料には、当時の様子が書かれている。

金武村。まだ10年足らずの新興特飲街。それまでに沖縄本島北部のごくありふれた一農村にすぎなかったが、キャンプ・ハンセンという海兵隊基地ができたため、赤線地帯も生まれた。ベトナム戦線に送られた海兵隊の兵隊は、ほとんどこの基地に一時駐屯したため、ベトナム戦が激化していた1965,6年ごろは、コザ市の特飲街以上ににぎわった。約700人の売春婦がいる。

※私の定義では、一部を除きPLAYホテルはソープ認定出来ないのでソープPJのリストには入っていない。
※Aサイン=米軍が交付する営業許可証。バー、レストラン、キャバレー、ホテルなど、アメリカ兵はAサインのある店舗しか利用できないことになっていた。沖縄返還の際に廃止された。

2020年現在、ネットに情報は皆無。手掛かりになるのは、2つの先入記録。2003年と2009年。2003年の時点でおそらく2軒かそこら、2009年で最後の1軒だったのだと思われる。イニシャル表記になっているが「M」というホテルだ。

沖縄訪問前にストビューで金武の門前町(基地ゲートの前に発展した町だからこう呼びたい)をくまなく回ってみたが、「M」というホテルは見つからなかった。でも現地へ行けばレーダーがあるのでわかると思う。

また、それらホテルとは別に、同じ町に1軒の気になる店を見つけてある。見た目は普通の建物。仮に「X」としておこう。Xはおそらく性風俗店だと思う。アメリカ兵隊さん向けの。ネット等でさんざん調べたが情報は「ほぼ」出てこなかった。「ほぼ」というのは後で詳述する。

前置きが長くなったが、Z世代向けに3行にまとめると、
・金武で売春ホテルの生き残りを調べる
・同じ場所にある性風俗店と思われる店を調べる
・調べるのはオレのチンコを使う
ということだ。


2月某日。17:35、那覇空港についた。さっそくレンタカーを借りに行く。そして国道を北へ。今日はホテルを取っていない。ホテルへ逃げ込める体制を作りたくなかったからだ。気合が入っていますよ。

予想通り58号線は渋滞がひどい。途中でソバ食ったりして仲泊から329号方面へ。ひたすら北へと走ると21時に金武に到着。時間はバッチリ。国道から坂道になっているところに金武町社交街と書かれたアーチがあり、このアーチをくぐって坂を上がったら小さな繁華街がある。そう、覚えている。何も変わっていない。私は12年前のことを思い出していた。あの時はこの坂を上って街に入った。正面入り口は、国道をもう少し進んだところにある。今日はそこから入ろう。さらに走るとすぐに左側に永遠に続いているフェンスが見えてくるが、これがキャンプハンセン。海兵隊の基地である。

星条旗と日の丸の国旗がついた正面のアーチの脇から町に入る。



車でざっと回って、ストビューで予習してあったホテル群とXを実際にこの目で確認。よし、車を捨てて徒歩で接近だ。先に行くのはとうぜんホテルの方だ。



人出は、そこそこといった感じ。田舎基準で。



中心部から外れの方へと移動すると、だいぶ前に打ち捨てられた飲食店やクラブらしきものがあり、さらに先に進むとホテルが数件ある。こっちのほうは静まり返っていて人気がない。ベトナム戦争のころはこのあたりも賑わっていたのだろうか。

ホテルTはわかりやすい。これはホテルHだろうか。それから名前のわからないホテルらしきもの。そして、最も奥にあったのは目当てのホテルMだった。ホテルMは一見するとホテルには見えない。民家のように見えるが、看板があった。塗りつぶされていない看板。しかし灯りは消えていた。ダメか。やっている気配はない。レーダーは反応していない。1階は電気がついており、中に人がいることが分かる。おそらく一般の住宅として使われているっぽい。客室は2階と3階にあるわけだが、いずれも真っ暗になっている。今日は土曜である。週末を選んで来ている。サタデー。兵隊さんが休みの日だ。今日が定休日とかそういった可能性はないはずだ。

遅かった。もう死んでいる。全部死んだから絶滅だ。

どうしよう。ダメ押しで確認するか? 少しの勇気をもってドアをノックするだけだ。手があり、口があればあとは行動するのみだ。しかし、相手のことも考えるのが人間というもの。いったい、突然そんな人がやってきたらどう思うだろう。行動すりゃいいってもんでもない。普通に暮らしている人の家へ行って、「ここは遊べますか?」「昔は~」と聞くのはやってはいけないように思える。私は常識のないセックスはするが、そこに至るまでは常識は持ってやっているつもりだ。

自分の気持ちは納得している。報告書の証拠にしたいがために、それだけのためにそういった行動をとるのは果たしてどうなのか。

わたしは、1つ大きく呼吸すると、その場を離れた。



中心部の方に戻ってくると、広場でお茶を取り出して休憩。上官に率いられた迷彩服の筋肉集団。短パン姿の酔っぱらい。アメリカ人ばかりで日本人は見ない。景気のいい音楽が流れている。サタデーだしな。しばらくあたりを見回して、このあたりの店を覗いてみることにした。参考資料には、ホテルの他にクラブでフィリピン人のホステスから手コキしてもらったとあるからだ。



そういった店を覗くが、さすがにゴーゴーバーみたいな雰囲気はない。ふつうのバーだな。クラブ(主に踊るやつ)もあるけど営業していない。パチンコ屋もあるがラインナップは普通。

わたしはXへ向かうことにした。気になっていたXはおそらくマッサージ屋である。といってもシナエステではない。たぶんオイルマッサージの店で、カテゴリ的にはメンエスになろう。このへんは女の求人情報方面からわかった。アメリカ人専門のようだ。ほかにも同じような店が有るかクラブとともに見て回ったが、ちょっとわからなかった。

さて、どうやって入店する? 店舗になっているが、何屋かはわからないようになっている。赤いライトやクルクルポールのような目印もない。窓がないので中の様子もわからない。たぶん英語で話した方がいいのかな? 経営者は日本人だと思うんだけど、スタッフが外国人だったら? いやそれはないか。たぶん日本人のバイトか経営者が受付をやっているのではないか……。こんなことばかりを考えて、店前を行ったり来たりする。我ながら情けない。まず入って、どうする? ここは外国人オンリーだと言われたら? 「外国人の友人から聞いたんです」と言ってみるか? それは英語で?

3回も4回も前を行ったり来たり。踏ん切りがつかない。外国人と一緒だったらなあ。いっちょ聞いてみようか。私は明日、外国人と会う予定なのだ。一緒だったら入りやすいし、店の人間も警戒しないだろう。

当時書いた捜査メモには、女々しい言葉ばかり並んでいる。じっさいこのように行ったり来たりして考えていたのだ。このときは正当な理由を付けているつもりなのだが、あとで見返すと只の言い訳である。

そして、本当は書きたくないのであるが、私は日和ってしまったのだ。入るのが怖くなって車へと戻ってしまうのである。今書いていても本当に情けない男だと思う。

車に戻るとエンジンをかけた。むし熱い。目的は売春ホテルだったよな? ホテルは納得したよな。じゃあ出発だ。Xのほうは明日、外国人と会って相談してから決めよう。もしかしたら一緒に行こうということになるかもしれないし。

国道を走って、途中にあったコンビニ商店みたいなのに寄り道。時刻は22時40分。コーラとハンバーガーを買った。食い終わると15秒考えて、Uターンした。行こう。日和ってる場合じゃない。オレは何をしているんだ。店に入ればいいだけじゃないか。

やはり自分の気持ちが納得していない。もしプレイ出来たらいかなる場合でも報告書に出来る。本番が無かったとしても。急いで車を走らせ、店の前まで一気に行くことにした。よし、店前に乗り付けよう。

着いたとき、店の電気は消えていた。営業終了している。時刻は23時ちょうどだった。

しまった。やってしまった。これは点数つけたら0点のやつだ。オレとしたことが。何をビビってしまったんだ…。閉店してるけど入って詳細を聞くか? でも時間も時間だし、それよか次のエリアへいって発射だ。この失態をリカバリするには非合法な発射しかない! 発射だ!

私は気持ちを切り変えて別のエリアへと向けてアクセルを踏み込んだ。金武が白だった時に捜査しようとしていた深夜帯に営業しているエリアだ。(別のエリアの方はいつか報告書になるかもしれませんが、ここには関係ないので書きません)。




こんな感じ。


翌日。わたしは嘉手納基地の近くで外国人と落ち合った。お友達も一緒だった。まず、「いいところがある」と勝連半島の方へ連れて行ってもらった。私も藤井誠二の本で、ここを知った。沖縄に来る少し前に読んだ本だ。ここを訪問する優先度は高い。今回の沖縄滞在は短期間なので、行きたいところを選ぶのが大変難しかった。

丘の上を見て回り、半島から島のほうまで行って、そのあと、食事をした。
※勝連半島というのは沖縄本島の東側に突き出ている包茎チンコみたいな形の半島です。

昨日はどこに行ったか聞かれたので、「予定通り金武に行った、それから深夜に〇〇と〇〇へ行った」というと、「治安が悪いところはどうだった? あそこはきっともるだが好きなものもあるよ。あそこは外人だからね」と言われる。ひととおり金武での話をして、収穫が無かったのが顔に出ていたのか(情けない顔をしていたからかも)、向かいに座っている外国人は「軍属と知り合いの人がいるから、聞いておいてあげる」と言ってくれた。「遊び好きの兵隊なら遊ぶところはきっと知ってると思うよ」と。なるほど。外人の事は外人に聞くのが一番いいじゃないか。なんでこんなことに気づかなかったんだろう。それから、高級将校のメイドの仕事の関係で、将校のワイフと会うとかで、こちらも聞けたら聞いておくと言ってくれた。基地の周辺には将校が沖縄赴任中に住む家があるのだ。こういう金はもちろん我々の財布から出ている。おもいやりなんとか予算である。日米地位協定という不平等条約を結んでいるのだからしかたがない。なんせ日本はアメリカ様の植民地だから。

その日は空港に近いホテルに泊まった。飛行機の予約があるので、気まぐれの私でも簡単には予定変更できないのが沖縄である。明日の午前中には本土に戻る予定なので、金武までまた行くことはできない。少なくとも次の来島までおあずけとなってしまった。

で、ここからコロナが本格的に猛威を振るい始め、世界中が大変なことになっていくわけだ。沖縄行きは滑り込みセーフだった。

その後、外国人と電話で話をすると、コロナで基地は外出禁止になったと言っていた。基地での仕事もなくなったらしい。おかげで職を無くした人が多く景気は非常に悪いと言っていた。沢山いた中国人の観光客も全くいなくなったそうだ。

将校とは契約終了が近くなった日にディナーに誘われてステーキを食いに行ったが、そういった詳しい話はなかったということだ(ワイフも一緒だから聞きにくかったのだろう)。ただ、兵隊が遊ぶところはあるから、みんなオフは遊んでいるそうだ。

かわりに自ら調べてくれて、こんなのあったよって、メールが送られてきた。ある英語のサイトと、日本語のブログだった。日本語のほうは、国道沿いにあるアメリカ人向けの店。違法店ではない(その中で行われる可能性のあるプレイは別として)。怪しい店でもなく、きちんと現地メディアやらに紹介されるような店である。ただし米兵向けで日本人客はあまりいない様子。ブログで紹介されており、読めば捜査の対象となりえるものであった。(ここは捜査をしたいので、これ以上は書かない)。

英語サイトの方はパッと見て広告の少ないポータルサイトみたいな雰囲気で、ビジネスエロな雰囲気が出ている。(わかる?日本人の感性とは違うってことね)。エリアを選択できるようになっており、すべて米軍基地のあるエリアである。たくさんあるエリアの中にはOKINAWAというのがある。エリアで絞り込みをすると女を紹介するページになる。ここで女の条件を選んでさらに絞り込みをかけていくという仕組み。具体的には、英語が話せるか。複数プレイは出来るか。オーラルOKか。アナルOKか。など。これらはチェックボックスになっており、売り手がセルフチェックをする。アナルとオーラルが並列になってるあたり、そのバランスがさすがに日本とは違った。どうでもいいけど。

金額はいくらか。金額は女の任意のようで、本当にピンからキリまである。もちろんすべてドル表記。写真は必須で、みんな日本の自撮りとは全くセンスの異なる自撮りをアップしている。過疎っているわけではなく動いており、売っている日本人のページを見ると(割合は少ないが日本人も売っている)、条件や写真などを見る限り、売春業者によるものではなくてガチの個人売買っぽい感じである。更新した(アップした)日付が出るのだが、その日付も不自然なところはなく、古すぎるものもなく、仕込みであるとも思えない。PRコメントも業者臭くは無いし。(向こうの「業者」がどんななりすましを書くのか知らんが)。

買い手は気にいったものに対してメッセージを送るという仕組みである。この周旋屋がどういった仕組みでマージンを得ているのかは不明。広告はさほど多くはなく、非常に見やすい。たぶん売り手側からログインして調べたらわかるのだろうが、そこまではしなかった。こういったものは私の捜査対象ではないからだ。もちろん買う気もない。

やはり軍隊と風俗である。21世紀の慰安所はこういう形なのか。


長くなるのでいったん切ります。次回につづく。



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