69. 海の上


■海の上
9:00くらいに起きる。やることがない。ネット。バッテリー切れ。充電。ネット。海が青い。トレード。日立物流でしこしこ稼ぐ。


【16年後の回想】
船が小さいので良く揺れます。慣れるまでは船酔いに苦しみました。あと、船内に娯楽施設が全然なくて暇で、やることが無さ過ぎでした。25時間って言ったら丸1日以上ですからね。途中の島に寄りつつ沖縄まで行くので、その時だけ甲板に出て島の様子を見たり。



こんな感じで、途中の島々に寄港した記憶があります。



これはたぶん徳之島かな?



これは与論島です。

奄美大島は行ってみたいなあ。種子島も。屋久島は行ったことがあるんですよ。ええ、時系列に気を付けてください。すでに違う時代の話が始まっているみたいです。

あれは、若かりし頃の暑い夏の日。私は人生にいささか退屈さを感じていたようです。そこで「これは常軌を逸したリフレッシュをしなければいけない!」と思ったみたいです。通常は1号線を東へ走るのですが、西へ向けて走ることもあったみたいです。1号線は大阪で終わりますから「2号線を西へ向けて走る」です。このとき目指したのは屋久島でした。

夜中に鹿児島まで走って翌朝の屋久島行きフェリーに乗る、という計画です。体感的に2号線では間に合いそうにないのがわかっていたので、迷わず最寄りインターから高速道路に乗りました。鹿児島までの距離は900キロあります。現在時刻22:30で、翌朝8時30の出航。ということは10時間あるので平均時速100を維持したら間に合う。無茶苦茶ですが、「東(西)に向かって走る」という人生の瞬間的プレミアムゾーンに入っているときは、ネガティブな演出はすべてキャンセルされるのです。頭の中はとにかく前へ進めばいい。気が済むまで。という状態になっていますから。そうしますと、だいたい1号線の場合は静岡の御前崎、8号線の場合は親不知(新潟)、2号線の場合は広島になるのを経験から知っています。下道を走った場合ですけど。でも高速を使えば西の場合は鹿児島まで行けるんじゃないだろうかと思ったんですな。

ところが。

阪神高速に乗ってしばらく走ると雨が降ってきたのです。岡山のSAにピットインして雨が止むのを待っていたのですが、これが翌朝まで止みませんでね。この年は記録的な冷夏でずっと雨だったんですよね。けっきょくSAで夜を明かして翌日の昼くらいに屋久島行きを断念します。インター下りてすぐの岡山健康ランドへ入って1泊。屋久島行きはあきらめたものの、翌日も「西へ走る」というゾーンは継続していたので、四国佐田岬経由で大分に入り、そっから福岡の中洲までは行きました。ええ、私はそのとき脳内が完全に屋久島から「中洲で発射」に変更になっていました。ということで中洲のソープでリフレッシュです。

翌日は朝から案内所に行って、案内された店で顔見せしてもらったんですよ。ほんで、中洲はやり手のババアみたいなの(フロント従業員)がいます(いた)ので、婆のプレゼンとともに1名づつ、合計2名が顔を出してくれたんですが、どっちもバケモンだったのでお断りして、キレながらミスOLⅡという違う店に自分で入りなおしました。ここでも顔見せをしてもらって、1名がすぐいけるということで姿を見せたらこれがスーパー綺麗なお姉さんだったので即決購入しました。お姉さんの年齢は27歳。料金は2万でした。2万でこんな綺麗な人がやらせてくれるとか、信じられませんでした。

ミスOLはⅠとⅡの2店舗あって、Ⅰの方もこれを遡ること数年前に行ったことがあって、背中一面に不動明王の刺青の入ったおばさんに騎乗位でスペルマをこってり搾り取られて、そのあと中洲会館っていう客が全然いないパチンコ屋に入って大花火を打ったら爆勝ちして、調子に乗ってそのあと怪しい風俗店へ行ったらぼったくられたという思い出があります。ファイルナンバー10がそれみたいです。

あのときの博多弁のおばあさんの迫力たるや凄かったですよ。893とかチンピラに因縁付けられたときより怖かったです。怖かったのですが、婆さんに形だけしゃぶられてチンコが立ったのは若かったからだと思います。ぼったくり店なのにしゃぶってくれたのは、「サービスした」という事実を作るためなのでしょうけど、しゃぶった婆さん自身もまさか蛇に睨まれているカエルのチンコが立つとは思っていなかったのではないでしょうか。

婆さんの夜叉みたいな迫力に、正直なところ私はもう手詰まりで陥落寸前だったんですが、なぜか突然婆さんが退出してくれて九死に一生を得ました。時間が来ると攻める係が交代することになっていたのだと思います。で、落とせたら(金を奪えたら)、その女が店と折半できるとか、そう報酬システムだったんじゃないでしょうか。

婆さんが退出した一瞬の隙に大急ぎでポケットの10何万かの金を隠して、脱出経路を探しているときに二人目の関取みたいな女が登場しましてね。脱出できるのは1方向しかなかったのですが、(ぼったくり店だから良く考えられて店内レイアウトされている)女が道を塞いで通してくれないのです。相撲みたいに押し合いになって、女の方も凄い力でしてね。私はもう全力で女を投げ飛ばして振り返らずに階段を駆け上がって脱出しました。怖い男が追いかけてくるだろうと思い(女をぶん投げていますからね)、隣にあったビルのゲームセンターのトイレに逃げ込んだのですが、これは「遠くへダッシュするよりは近くのほうが意表突けるで! 灯台下暗しやで!」という非常に高度な戦術だったみたいです。30分くらいトイレの個室に隠れて、恐る恐る出て、深夜でしたがそのままバイクに乗って2号線を西に向けて走りました。まさに敗走でした。このへんの話もさらに詳しく書きたいのですが脱線して帰ってこれなくなりそうなので、それはまた今度にして、今回のミスOLⅡの27歳のお姉さんの話なんですけども。

お姉さんのマンコはビラビラが発達していてそれが竿に絡みついて気持ちよかったです。マットで騎乗で動かれているときに「いくときは行くって言ってね、そのほうが興奮するから」と喘ぎながら言われて、こんなもんお姉さんと同時フィニッシュするしかないでしょうがと思いながら下から突き上げて、このままプレイの話を書いてもキモおっさんのキモい思い出話になってしまいますので、戻って屋久島です。パンツからチンコを出していた人すいません。

屋久島はやっぱり行きたかったので、その翌年だったかに2回目の挑戦をしたのです。2回目だけに少し勉強したみたいで、大阪南港からフェリーを使って大分まで行きました。南港―鹿児島行きのフェリーもあったんですが、それは満船で乗れなかったのです。鹿児島からは屋久島行きのフェリーに乗ります。この船も事前に電話して予約がいるのか、とか、確認しまして、私にしたらかなり珍しく準備をした旅でした。電話に出たフェリー会社の受付の女性によると「予約はないです。先着順です。通常積み残しは出ないが、心配なら早めに来てください」とのこと。

私は絶対に屋久島に行きたかったので、なんとしてでも船に乗ろうと思いました。そこで、前日からフェリー乗り場で寝て、翌朝の販売窓口OPENと同時に乗船切符を買うという技を使いました。建物は夜になると閉められるので、屋外で寝るわけですが、夏だから問題ありません。朝6時くらいに散歩の爺さんに声をかけられて起こされました。それで窓口OPENと同時にバイクと一緒に船に乗る権利を確保することが出来たのです。

なお、「無職のくせになんでそんなに時間に追われてるのか?」と思われる人もいるかもしれませんが、このときはサラリーマンをしていた時期なのです。お盆休みが確か4日間くらいあって、その隙に屋久島を目指したのです。私だって永遠に無職を貫いているわけではないのですよ。雇われも何社か経験していますからね。

で、フェリーに乗って屋久島の宮之浦港に着いたら昼前くらいになります。急いで登山口までバイクを走らせます(縄文杉は山の奥深くにあるのです)。途中のスーパーで1食分の飯と水を購入して、荒川登山口に着いたのが14時半だったでしょうか。そこから縄文杉を見て港まで帰ってきて翌日の昼くらいに出港する船に乗って鹿児島まで帰るという計画でした。時間との戦いですので大急ぎで登山口を目指しました。

宮之浦岳に登ったことある人は知っていると思いますが、このタイムスケジュールは無茶苦茶です。日帰りの場合、ふつうは朝の5時とか6時に登山口を出発するのです。すでに7時間くらい遅れた状態からのスタートです。

自分でも出発時刻が遅すぎるということはなんとなくわかってはいたので、歩くのではなく走ることにしました。このときはまだ世界遺産とかいうビジネスも始まっていなかったので人も少なくですね。すれ違う人もあまりおらず 走りながら途中で鹿とか猿とかと出会いながらで楽しかったです。

んで、16時にウィルソン株へ辿り着きました(そういう名前の巨大な切り株があるのです)。ウィルソン株を見たら満足してしまい、縄文杉はどうでもよくなってしまいました。それくらい迫力があったんですよ。写真は載せないでおきます。検索したらなんでもスマホで見られる時代ですが、あれは生で見ることをお勧めします。

30分くらいぼんやりして、下山することにしました。あるいは虫の知らせだったのかもしれません。帰りも走りました。日没が19時くらいでしょうから、あと2時間ほどです。トロッコまで戻ってきたのが17時で、 最後のトンネル入るところで完全に日が暮れて、トンネルを出たら真っ暗でした。何も見えない。まじで10分遅れてたらヤバかったです。ウィルソン株から先へ進んでいたら完全にアウトでした。懐中電灯なし。水、食料使い切っていました。防寒着ありません。こうやってバカが遭難するんだなあと。

ええ、で、そんなオチの無い思いで話はどうでもええねんという人のためにもう少し話を続けます。

宿をとっていませんから野宿できそうなところを探して、とりあえず港まで戻って岸壁で寝ることにしたわけです。その前に夕飯を食うわけですが、携帯コンロで豚肉をゆでて食ってると急に気分が悪くなって。もう寝るべと。んで寝てると海に落とされる夢を見るんですよ。海に落とされたところで目が覚めます。気にせずにもう一度寝るのですが、やはり海に落とされる夢で目が覚めます。何回も続くので、イライラして立ちあがって今夢で見ていた岸壁に行って海を見たら夢で見たのと同じです。ここから海に落ちて海の中の色とか堤防までの距離とか濁った水の色とか助けて~っていうのもリアルに思い出されます。イライラしながら街灯の下に場所を移動して寝るのですがまた落とされます。お化けは信じていませんでしたから、幽霊が出てきたら戦ってやると思うのですが、こういうせこい攻撃をされるとどうしようもありません。仕方がないので岸壁を離れて道路の方で寝ましたけどこの話べつに面白くもなんともない展開になりそうなのでやっぱりやめにして、夜明けとともに海の中に沸いてるなんちゃらとかいう温泉に入りに行ったら地元のクソジジイに「おまえどこから来た!東京か!」っていちゃもんつけられて、全裸でジジイと対決するというこの話を書きたいんですけどこれも特にオチはないのでやめといて、すこし現実的な話をしますと、うんこする施設が無かったので野グソしました。野グソすると地面のウンコとケツの距離が近いから温度を感じるんですよ。ああ、ウンコって温かいんだなって再認識します(屋久島の自然を汚さないように下山してから道端でしました。そのあと水を持ってきて上からかけてセルフ水洗便所しました)。西成では令和になった今でも野グソする迷惑なホームレスがいやがります。道を歩いていると巨大な糞を見かけることがありますが、あれは大型犬の糞ではなく人糞なのです。覚えておいてください。

ええ、で、何の話でしたかね。船ですね。沖縄行きの。やることが無くて退屈だったの。

日立物流、2008年からホールドしていたら。ええ、「たられば」です。それが出来たら苦労しません。


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