68. 鹿児島~沖縄へ


■2008年 8/27(水曜日)
9:00にアウト。雨降ってる。しかしすぐやむ。ヘリー乗り場を見に行く。まぢでか。どうもネットで調べたところ貨物中心みたいやね。ま、そりゃ飛行機乗るわな…。なので吹上浜へ行く。万世特攻の館へ。水上機見る。施設は手狭。知覧のほうがいいね。浜はがっかり。あつい。雨降らんでよかった。さすがや。やはり迷ったときは前進なのか?で15:00にチケットを買う。うーむ。ケータイでインターネット。ブログにハマる。みんなワイルドやねーW。充電せな。コンビニでいっぱいお菓子買ってヘリー乗る。すさまじい作法に皆とまどう。教えたる。さて24時間どうするか…。この船めちゃんこしょぼいし…。 本日走行不明キロ 総走行不明キロ 使ったお金31,435円



【16年後の回想】

朝、満喫を出発すると、まず鹿児島港へ行きました。沖縄行きフェリーの下見をしておきたかったからです。フェリーの公式サイトが無くて乗り場や乗り方が全く判らなかったのです。とりあえず鹿児島港へ行ってみたものの、岸壁には船が停まっているだけで、案内表示も無くターミナルがどこなのかも不明。ネットでいろいろ調べましたがさっぱりわかりません。けっきょく同じ沖縄行きフェリーに乗った旅人のブログを発見し、それを読んでターミナルの場所がわかりました。

当時はTwitterとかフェイスブックとか無かったから、みなさん旅の進捗報告はブログを毎日更新していくみたいなスタイルでした。ケータイでブログ更新するわけです。ヤフーとかアメーバとかでブログを書くのが流行っていました。

「え?おまえ旅しながらサイトの更新するのすげえ大変だって言ってたじゃん?」と思われるかもしれませんが、私のやつは無料ブログサービスではなくレンタルサーバー借りてサイトを公開するというものでして、ちょっと違うやり方なのです。「ケータイからブログ更新」という技は使えなかったのです。

そういった旅人のブログを参考にしたわけですが、このブログ主は私とほぼ同じ時期に一人でチャリンコで日本一周している人でして、私のとは違って占い師の水晶玉のように1点の曇りもない美しい内容のブログでしたね。

一人旅はいいですよね。私は人見知りはしませんが、一人でポツンとしていても平気なタイプであり、気まぐれで行動予定を変えてしまう人なので、ずっと誰かと一緒に行動というのは苦手なのです。

「みんなで輪になって酒を飲んで歌を歌って親睦を深めよう」という前世代的な発想で仲間に入るように誘ってくる謎のリーダージジイは最も苦手です。あれウザいよね。好きで一人でいるっていうのがわからんのだろうね。

連れセックス(連れ風俗)も困りますよね。一人で行けやって思いますが、絶対に友達と一緒に一緒の店でないと行こうとしないやつ。断ってもしつこく誘ってくるやつ。しかも奢りかと思えば金はそれぞれが出すみたいな。それでいて自分の行きたい店にしか行こうとしないやつ。一人で行けよと言うと「うーわ、お前友達ちゃうわ」とか言い出すやつ。みなさんも人生で2度3度は巡り合っていると思います。

そんななか、人間関係が程よくドライな人というのはいいですね。旅の間で出合ったCPとか恐山の男とかはそういうタイプの人でした。アサヒスーパードライが好きな人はサントリーモルツが苦手という人が多いと思いますが、それと似たイメージですな。

話を戻して船の出る場所はわかったのですが、今日乗ってしまっていいものか。乗ったら沖縄まで行ってしまうので、まだ早いかなあとか思案して、とりあえずチケットは購入せずに鹿児島観光をすることにしました。

鹿児島市内や桜島は以前に観光したことがあるので、昨日の寸借詐欺のジジイが連呼していた「ふっきゃげはま」とやらを見に行くことにしました。



ええ、どうってことない砂浜が広がっていました。…。

そのあと万世へ。「万世特攻の館」と書いていますが正しくは「万世特攻平和祈念館」という名称です。「知覧特攻平和会館」というのも近くにあります。知覧の方が大きくて展示も充実しています。知覧には日本に1機しかない本物の飛燕があったんですけど、何年か前に兵庫の川崎重工に移されて、いまは岐阜かどっかの博物館にあるみたいです。鹿児島湾の反対側には海上自衛隊の鹿屋基地があって、ここの史料館の展示も見ごたえがあります。とくにゼロ戦の展示がクソかっこいいです。そして世界に1機しかない二式大艇の本物があります。知覧と万世は旧陸軍のやつで鹿屋は海軍のやつです。

昼過ぎに市内へと戻ってきて、考えた末に沖縄行きを決断。コンビニで食料をしこたま買い込んでフェリー乗り場へ。出航は夕方です。フェリーはマリックスラインとマルエーフェリーの2社が1日交代で運航していました。どちらもしょぼい小さい船で、荷物を運ぶのが中心みたいな感じでした。私が乗るのはマリックスラインの方です。



クイーンコーラルという名前の船でした。チケット代は片道28,170円。ターミナルでチケット取ったあと、乗船時間が迫って来るとターミナル裏にあるソープランドの客引き小屋みたいなプレハブ建物が開いて、ここで乗船手続きが行われるという斬新な乗船スタイルで、係員がおっさん一人しかいなくてめちゃくちゃのんびりしていました。私のバイクは貨物扱いになっていたので(普通は特殊手荷物というのになる)、まさかコンテナに入れられるのかと思いましたが、甲板へ入れてくださいといわれて、車両甲板にロープで括り付けられました。

船室はベッドのあるやつにしたので、スペースの確保は問題ありませんでした。まだ夏休み期間ですから混雑していましたね。2等の大部屋が最底辺のチケットなのですが、ここですと場所とり戦争が大変なのです。いまでこそフェリーは「ゆっくりのびのび船旅を楽しもう」みたいな感じですが、この頃はまだまだ前世代的な運用がなされていました。そもそも2等とか1等とか1世紀くらい前の用語を使っている時点で、ですよね。



これは船から撮った桜島です。これから25時間は海の上です。



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