17. 函館―倶知安

2008年 7/23(水曜日)
6:30に起きて風呂入る。7:00にAさんに電話するが起きない。8:00に出ようとしたら大雨である。全道大雨。大雨洪水警報出ているらしい。R5で熊の湯を目指すが大雨で断念。R227も無理。しかたなく下から半島越えをする。途中で雨が降ってきたがカッパで乗り切る。霧の中を走ってホクレンでガス入れて、2007のフラッグ貰う。熊の湯、ひとりじめです。カッパの湯は坊さんの気持ち、カッパの気持ちであったが、ここは自然の風呂を独り占めちゃ。帰るのが惜しくなる。誰もいない。水の音がすげえ。水の音しかしない。裸で書いてるし。一人ひっそりと動物のように入る。もうかるもうからんの他に社会への貢献も。 ソーランラインを走る。60キロしか出せない。途中、ネズミ捕りやってたがセーフ。フー。しかし遠い。なんとかニセコへついた。キャンプ場はすぐに見つかる。セイコーマートで買い物して旭山キャンプ場。おっさんにこにこ。人沢山いる。15人はいるか。電話&写メ。ああ、sexしたい。テントはかなりgood。いい買い物でした!ラーメン作って食う。しかし!蚊が多いやばいね。ガソリン入れて金おろす。しかし今日は飲まず食わずでよくもまあ・・。

本日走行373キロ 総走行1,795キロ 使ったお金5,201円



【12年後の回想】

朝早くに起きています。電話をしたAさんというのは友達です。早朝だから寝てて電話に出なかったようです。今後、ABCD〜Hさんくらいまでいろいろな人物が出てくると思います。

けっこうな雨模様でしたが、もう函館でやる事が無かったので、強行突破で先を急ぐことにしました(はやく発射したかったというのもある。ずっと発射していないから)。 まっくろの雨雲を避けながらR5を札幌方面へ向かいます。

出発した以上は、本日中になんとしてでもニセコまたは倶知安のキャンプ場までたどり着かないといけません。途中には泊まれるような街はありません。それからガソリン残量にも注意が必要です。予想走行距離は400〜500キロです。松前のほうから海岸線をトレースしようと思っていましたが、朝の雨の状況を見て、悪天候と時間のロスが怖かったので予定を変更。R5を使って最短距離で行くルートにします。ところが出発したものの雨が予想以上に強かったので、雨雲レーダーをチェックしてさらにルート変更、R277を使って日本海側に出ようとしますが、これも雨が強いのでさらに変更。雨雲の少ない下の方へ行って木古内から道道5でショートカット、半島を横断して上ノ国に抜けることにします。

雨というか霧の中をすすんで、





こんな感じで、もう天気が最悪でした。 半島を超えて日本海側に出たところで北海道初の給油を行います。ホクレンで入れるとフラッグを貰えるのです。ホクレンってのは北海道に展開している黄色い看板のガソリンスタンドです。 旗を貰おうとして入ったのですが、今年は旗が無いとかで、去年の旗をくれました。こういうパンフレットも貰います。



北海道ツーリングした人は知っていると思いますが、この旗をバイクや自転車につけて走るんですね。旗は記念に持って帰って来たので、どっかにしまってあると思うのですが、発見できませんでした。。。2008年はなぜフラッグの配布が無かったのか不明です。 給油した時刻が11:40でした。このペースはちょっと遅いです。スピード違反で捕まったら旅が終了するので常に60キロくらいで走っていたというのもありますけど。

天気が悪いというか大雨洪水警報が出ていましたからね。寒くて視界も悪くてブレーキも効かなくて最悪のコンディションです。これは昨日の天気予報でわかっていたことなので、ひたすら我慢して走りました。雨ですごい寒いけど、途中にある温泉で温まりながら進めばいい、腹が減るけど夜まで食わなかったくらいで死にはしない、という牟田口廉也みたいな非常に高度な作戦を立てていました。最初の休憩ポイントが昨日チェックしていた熊の湯です。R229から脇道に入ったところにありました。熊が出るらしいです。熊注意の看板がありました。



川まで下りていきます。



川の中にあります。



ホースの水で温度を調節します。

熊の湯ワイルドでした。川の岩のくぼみが湯船になっていて、どこからか熱い温泉が湧いているのです。そばに川の水を引いたホースがあって、それで湯加減を調整しながら入ります。フルちんで飛び込みました。誰もいない霧の中、川の音だけが聞こえて、とても暖かくて幸せでした。こうした休憩中に、なんかノートに書いたりするときもありました。ノートはいろんなところに様々な書付がしてあります。いまとなっては何を書いたのか解読できずに不明なものもありますけれど。「もうかるもうからんの他に社会への貢献も」と書かれていましたが、これが何を意味するのか不明です。

まあ、なんにしてもこの温泉で温まらなかったら途中で力尽きていたかもしれません。

親子の熊の岩です。



この写真を撮った時点で14時。まだ全行程の半分も来ていません。雨を避けて進むことに全力で、朝から飯も食わずでした。なんとかして今日中にニセコまで行かねばならないのです。ソーランラインというのをひたすら頑張って走って、途中の尻別川のところからは内陸の方に進路変更します。そのまま岩内の方まで海岸沿いを走ってから南下するルートもありましたが、ガソリンを確実に入れるのと、まんいち大陽が沈んでも最寄りのキャンプ場に避難できるであろう蘭越を通るルートを選択しました。

蘭越町で2回目の給油をして、18時過ぎにはなんとか予定していた倶知安のキャンプ場に辿り着きました。旭ヶ丘キャンプ場というところでしたが、狭いうえに人が沢山いて、端っこのせまっこいところにテントを張りました。一等地はだいたい取られていますので、後からやってきた人間は僻地にテントを張るしかないのです。ちなみに北海道のキャンプ場は一部を除いてどこでもタダで利用できます。 受付も要らないところが多いです(いまでもそうだと思います)。勝手に入って勝手に使って勝手に出ていくのです。 キャンプ場がどこにあって、どんなキャパがあるか、景色はどんなのか、などは地図やガイドブックにまとめられているので、探すのは苦労しませんでした。 どっちかいうと良さそうなキャンプ場が沢山あるので、どこに行くかを迷うほどでした。 テントの設営が済むと、セイコーマート行って食材買ってきて調理して食いました。当時の買い物レシートによりますと、

豚モモスライス188円
こあげ2枚48円
卵がゆ176円
三ツ矢サイダー500ミリリットル147円
長ネギ1本118円
ボルヴィック1.5リットル168円
チキンラーメン袋95円
塩ラーメン95円
合計1,035円

ラーメン2つも食ってますねえ。腹が減ってたんでしょうね。 蚊が沢山いましたが、テントのおかげで助かりました。テント無かったら蚊に攻撃されて死んでたと思います。スペルマタンクが限界だったので明日は必ずススキノで発射しようと心に誓いました。ああsexしたいと書かれていますので、だいぶ切迫した状況だったのだと思います。少なくとも秋田上陸から発射していませんからね。明日に備えてATMで10万円を下ろしました。いかにススキノに向けての気合が入っていたのかが解ります。

メシ食ったあとに、テントの中から大阪で行われていた友人の飲み会に電話(PHS)で参加しました。当時としては最先端の行いでした。PHSは通話が無料(PHS同士なら無料になる)だったので、つなぎっぱなしにできたのです。通話しながら画像はケータイのほうで写メるのです。相手(Aさん)のPHSは私が契約したのを渡していました。ケータイの通話はいまではほぼタダですが、当時は金がかかるのが当たり前でした。旭ケ丘キャンプ場は町の近くにあったので、ケータイもPHSも電波が入ったのです。

当時、PHSは「ピッチ」って呼んでました。使ってる人はあんまりいませんでした。さらに10年前の98年くらいにはピッチにするかケータイにするかみたいな時代が一瞬あったのですが、ほんとに一瞬で消えていきました。高校生とか大学生はケータイが高くて手が出なかったからですけど(PHSは安かった)、すぐにケータイ各社が若年層を優遇しはじめたので。

でも、いまこれ読んでる人は中年変態おっさんばっかりだから、こんな解説しなくても知ってますよね。お互い年取りましたなあ。1998年と2008年と2018年の女のファッションを比べると、やっぱり08年が最高じゃないですか? 特に女子高生とかの。またあのシャギー入れまくった髪型と細眉毛流行らんかな。

2008年でもまだスマホは無かったでしょう? Twitterもありませんでした。YouTubeはありましたが、まだGoogleじゃなかったです。私はやってませんでしたけど、ミクシーってのが流行っていましたよねえ。

なによりデータの送受信が大変でした。デザリングとかWi-Fiとか今では当たり前のサービスが存在しませんでした。移動しながらサイトの更新をするのはめちゃくちゃ難易度が高かったのです。私はおもに漫画喫茶で行っていました。エアーエッジも持っていましたが、大都会でないと電波が入らないのでゴミでした。しかも通信速度は最大で256kでした。通信料はたしか月額で12000円くらいだったかなあ。下り最大256Kで12000円ですよ。末期には最大512K、4000円くらいまで下がりましたけど。エアーエッジが何かわからない人はググってください。かっこよく書くとAirH"になります。 スマホがない代わりにケータイサイトというのが充実していましたけどねえ。




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