

指令:黄金町で警察官に職務質問せよ
GODが真ん中に揃えば等価で10万円が確定。
8192という、一日に回せるほぼ限界の回数を分母に置いた確率は、従来の常識では絶対にありえない数値であったが、
一日に一回は神が降臨する可能性があるとも取れるものだった。
瞬く間に全国のホールに設置され、老若男女が目の色を変えてサンドに1000円札を突っ込み続けた。
絶頂だったアルゼグループがAT機全盛時代にトップから陥落した挙句にとった行動は、「違法ではなく脱法」の概念を究極まで突き詰めたマシン、その名も『ミリオンゴッド』を市場投入することだった。投入した原子爆弾は、使用してはならない最終兵器だった。
史上最強と言われた「大工の源さん」ですら、まだ10万だった。
しかし、1日に20万円負けることが可能な台が出現したのだ。
誰もが「このままではヤバイ」と思った。勝った人間ですらヤバイと思った。
そんな異常な状態が長くは続かない。
やがて業界は冬の時代を迎えることになる。


ここも、きっとそんな状態だったのだろう。そして、同じ運命を辿ることになったのだ。
ここは横浜黄金町。東日本最大級のちょんのま。平成の世において、東の黄金町・西の飛田新地と謳われた超弩級売春地帯・・の跡地である。2004年頃の信用できる地図でスナックの数を数えてみると、実に226軒!恐ろしい数である。
売春の歴史は、戦後に青線として始まっている。昔は日本人ばかりで、年齢層も幅があったようだが、末期には東南アジア系のギャルばかりだったらしい。私は残念ながら、その光景を写真などでしか見たことがない。
いま、ここに立っているのは小麦色のギャルではなく、神奈川県警のお巡りである。

サミット期間中につき、しょっぴかれそうだったので職務質問はあきらめました。駅でコインロッカー撮影しただけで不審者ですからね(笑
撮影中に警官に接近され、2,3の質問を受けました。思いっきり返り討ちですね(笑)。めんどくさかったので旅行者を装って逃げました。免許証とか見られたらややこしいし。職業聞かれるの嫌やし(笑
これからこの街はどうなるのだろう。
タイ飯屋がグルメ雑誌に取り上げられていたが、なぜそこにタイ飯屋があるのかなぜ1皿1000円という強気の価格設定だったのか。編集者どもはわかっているのだろうか。と、あるライターが皮肉っていた。
そう、主体産業は風俗店なのだ。タイ飯屋は付随産業である。主体が無くなれば共倒れするのだ。そして、この街には風俗以外に主体産業は無かったのだ。繁華街の商売の鉄則である。その街が風俗店で成り立っていることから目を避けてはならない。なぜ深夜でも人が入るラーメン屋だったのか。けっしてそれは大将が作るラーメンが天下一品だったからではない。
金を稼ぐプロが作った街を、金を徴収するプロがどう立て直すか、楽しみである。
この街の名前が「黄金町」なのは、まったく持って皮肉としか言いようがない。

この街を記した、お勧めの書籍がある。なかなか本屋に置いてないけど。
黄金町マリア
捜査地点:ここらへん
捜査報告書:FBI秘密捜査官より神奈川県警のほうが強かった。
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