滝井新地へ潜入せよ


2005年4月×日。長官より緊急指令が下りた

指令:滝井新地へ潜入せよ

早速、捜査官が潜入を試みた
なお、以下のファイルは全てノンフィクションであることに留意されたい




ある日曜日の夜。大阪城公園へ一人しっぽり花見に行こうと思っていたところ、緊急指令が。
最近おもしろい報告書が少ないから、本日何か行うようにとの命令である。

まるでアメリカ合衆国43代大統領ジョージ・ブッシュのような自信に満ち溢れた命令の前には何人たりともYESと言うしかなく、 満開の桜を観に行くことは中止にし、違う花弁を開けに行くことと相成った。



本日の捜査対象は、滝井新地をチョイス。捜査対象リストには沢山の案件があるのだが、 この滝井を選んだ理由は、大阪5新地をとりあえず全て調査しておきたかったからだ。

ゼファーを走らせること30分。入り組んだ住宅街の中を進み、京阪電鉄の駅の近くに駐車する。 現場はすぐ近くにあるはずだ。

きょろきょろしていると、鉄板で怪しい60歳くらいのババアを発見。 顔つきは至って普通であるが、挙動が明らかに不審。 普通の人間の目はごまかせても、捜査官の目はごまかせない。一気に期待が膨らむ。
しかし、前を通っても声はかからない。ううむ。おかしいな。

事前に用意した詳細地図には、駅から数十メートルの距離の一角に×印が付いている。 住所的にはここらあたりだが。

しかし、どう見ても周りの環境は、普通の住宅街なのだ。 まさかこんなところにあったら天然記念物もの・・・あった。

本当に天然記念物級の場所に、白い看板が出ている。マジで、○○さんの家の裏が料亭なのだ。 ここに住んでいる人にインタビューしてみたいと思うのはオレだけか?

店の数は10件弱。1件づつ廻り、やり手ババアから、それなりに声がかかる。

そのうちの1軒。見るからに胡散臭いババアが話しかけてくる。 奥には女が座っている。目が合うが、女は澄ました顔をしている。 年齢は30前半といっところか。寝るには問題ないクオリティなのだが、 この澄ましている女と楽しいセックスが出来るかどうか・・。

ババアに料金のことを聞くと、30分で14本という答え。 他の店の女の状況も調べておきたかったが、あまりうろうろするのも良く無いだろうと判断し、 ここは、この女と遊んでみることにした。

ババアは別段嬉しそうな顔もせず、オレを中へと案内する。そして 入り際に、「ゴムだけは付けたってな」と耳元でささやいてきた。 どうしてオレが生ハメ男だと知っているのだろう?長い間やり手をしているとわかるようになるのだろうか???

女に2階の1室へと案内される。 無愛想だと思っていたこの女、話し始めると、なかなか気さくで好感が持てた。 しかし服を脱ぐと腹が出ており、少々がっかりさせられる。

軽くフェラーリしてもらい騎乗位で挿入するが、重たいので正常位へ移行。 ピストンするが、どうもこの女の骨格自体が正常位向きでなく(なんやそれ)、気持ちよくない。 このままでは発射できそうに無いと思ったオレは、頭の中で最近楽しかったセックスを思い浮かべ、下腹に力を入れて発射。

チンコをティッシュで拭きながら、博打の話をしていると時間になった。 売春宿のせんべい布団の上で全裸で博打の話。なんだかダメ人間の巣窟に迷い込んだ気分だ。 なんせ捜査官は典型的な魚座のB型ですからね。呑む・打つ・買うとはよく言ったもんですな。

女が放った 「こんな仕事してるのにぜんぜんお金無い」という一言が印象に残っている。 久しぶりに聞いたセリフだ。オレが今日渡したこの福沢も、博打で泡となって消えていくのだろう。



滝井新地。

レアであることが新地の価値を底上げしていることは間違いない。 このレア感覚だけは、過剰な期待をしても裏切られる事は無いのだが、 レアだから何だといわれると別に何も無い。

まるで過疎地に残る茅葺の家を無理やり観光地にしている市町村に対して、必要以上に期待して訪れてしまい、 落ち着いて考えると、本当の観光地である京都の方が1000倍は勝っているという事くらい訪れる前に気付けよと 皆が気付いた瞬間の男2・女2の車内のような気分になった。

わかりやすく言うと ジャグラー新作の新台入替に並ぼうと思ってしまった自分を客観視した瞬間(わかりにくいか・・)



今回の捜査には、まだ続きがあるのだ。
捜査を終え、帰り道を歩いていたところ、 冒頭に登場したババアが小走りにこちらへと向かってきた。

「おにいちゃん。遊んでいこ」

やはりこのババア、ポン引きだった。見かけによらずババアは強引で、歩くオレに併走して喋り続ける。

以下、ババアとのやりとり


「遊びって?」

「すぐそこやから。さ、行こ」

「誰と?もしかして?(指差す)」

「アホかいな!誰が私と!」

「いや、そういう話を期待している人たちもいるんで(とは心の中で)どんなん?」

「そやから行こ」

「答えになってないっちゅう事は、勧めるには躊躇われるレベルの女が出てくるってことね (とは心の中で)いや、今日は行かへん」

「え、もしかして警察さん!?」

「いや、違う」

「も〜、息止まるかと思たわ。ほなら行こ。」

「いや、今日はもう遊んできたから」

「え、アンタ新地行って来たんかいな。あ〜んなちょいの間なんか」

「うん」

「うう〜〜〜ん〜〜う。ココまで来たのに行かへんのかいな!行こ!」

「勝手に付いて来ただけやろ(とは心の中で)いや、今日はやめとくわ」

「え、アンタほんま警察ちゃうやろな?」

「違うよ(笑)」

ここでゼファーのエンジンに火が入り、ババアも諦めたようだ

「ほな、気を付けてな」

「本物の警察に捕まりなや」


スペルマ残量が無かったので、捜査は見合わせたが、かなりアツイ捜査対象であることは 間違いないだろう。もちろんアツイというのは、耳の肥えた輩達からみたらということだが。 貧相なババア相手に捜査官が大車輪するのを至上の喜びとしていますからね。彼らは。


この報告書を上げたら、長官から緊急指令が出ることだろう。








捜査報告書:売春情緒溢れるセックスで14本也。


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