九条OS劇場に潜入せよ


2006年1月×日、長官より緊急指令が下りた。

指令:九条OS劇場に潜入せよ

早速、捜査官が潜入を試みた
なお、以下のファイルは全てノンフィクションであることに留意されたい





本日の捜査はストリップである。

ストリップという単語は、老若男女に通用する数少ないリフレッシュ用語であるが、実際にストリップを観に行ったことの有る25歳、いや30歳未満の人間はどれほどいようか。

年配の方なら、なぜストリップが潜入捜査対象になっているのかわからないだろうが、若人達にとっては、あの館の中では何が行われているのか興味深々なんである。

その秘密のベールに包まれたストリップの全貌を早急に解明せよとの指令が下りたのが1月初旬。2006年初頭、マクドナルドにおいて捜査当局最高幹部会議が執り行われ、今年の捜査対象骨子は既に作成済だったのであるが、その中に、半ばゴリ押しでストリップ捜査が組み込まれることになった。

2人きりになって美味しいところだけを持っていく密室派の潜入捜査官としては、乱交パーティー系の捜査は、あまり気分が乗らない・・・。



さて、前置きが長くなったが、本日潜入するストリップ劇場は、かの有名な九条OS劇場である。(OSというのは、「大阪ストリップ」の略である)

地下鉄九条駅。西から駅を出ると松島新地。東から駅を出るとストリップ劇場。駅からも鮮明に見える劇場の悩ましいネオン。子供に「あれは何か?」と聞かれた親はなんと答えるのだろうか。そんな心配をしてしまうほど、ネオンは派手で、駅からは目に付くのである。

路地を歩き、劇場の入り口が近づいてくると、なにやら男子従業員がエアーマットをホースで洗っている。ソープランドで見る、あのマットである。 この館の中では一体何が行われているのか?興奮が高まる。潜入捜査らしくなってきたゾイ。

若干緊張しながら、景品交換所のような窓口で、動きの緩慢なオバハンに金を出し、チケットとおつりを受け取る。入場料は6000円。フロントでチケットを渡し、扉を開けて中に入る。

中はノリのいい音楽が鳴っている。ちょうどおっぱいタイムのようで、下半身丸出しの女が7〜8人、客席に下りて客の相手をしている。座るところが無かったので、壁にもたれてショウを眺める。どういうシステムになっているのか、今ひとつわからない。本日のプログラムが張り出してないかと、場内をくまなくチェックしてみるが、そんなものは一切ない。有名女優が出演しているようでもない。

しばらくすると音楽が小さくなり、ソロダンスが始まった。紙テープが白々しく飛び、ぱらぱらと拍手が起こる。アムロナミエに大層良く似た女が足を震わせながら中途半端なブリッジを披露してくれた。踊りはヘタクソだったが、衣装とそのルックスはかなりハマッており、イメクラやヘルスで働いていれば指名が殺到しそうな女だった。

そのショウの間に、ノーパンYシャツの女が観客を一人ずつ誘って、 なにやら横手にある小部屋へ連れ込んでいる。

あそこでは何が行われているのか?あそこへ誘われるにはどうしたらいいのか。フロントでは、そんな説明は一切無かった。事前調査は一切してきていない。いつものように、ぶっつけ本番で潜入したので、どのように遊べばよいのかわからない。例えるなれば、スロマガを読まずに、新台に座ってしまい、何がアツい演出なのかもわからず、時折向けられる隣のプレイヤーの冷ややかな視線に、もしかしたら激アツ演出が発生しているのに、押し順を間違ったためにフラグが消滅してしまったのかと胸を痛めるプレイヤーといったところか。


しばらくするとステージでゲームが始まった。

どうも、この劇場では、全国行脚している元AV女優のショウではなく、専属の踊り子がショウを行っている様子である。 (後で調べたら、専属の踊り子もいるが、行脚女優のショウやSMショウも行われており、この日は、ちょうどこのような内容のショウを行う期間だったようだ)

マイクを持った女がステージで観客を煽っている。一緒に遊びたい観客は挙手をして、ステージへ上がるようだ。挙手者が多い場合はじゃんけんで決め、1つのゲームにつき4人くらいはステージへ上がれるようだ。

先ほどから、ステージの片隅には布団が3組ほど置かれている。一体何をするのだろうか?気になる。本番ショーでもあるのだろうか。布団を敷かないと膝がすりむけることへの配慮であろうか?

マイクを持った姉御風味の女の仕切りっぷりは見ていて怖く、手を上げる観客がいなければ、問答無用で誰かをステージへ引っ張り上げている。何時自分が指差され、ステージへ上がらされやしないかと冷や汗をかいた。

2時間ほどの間に、3P、ソロダンス、輪投げ、ペットボトル立て、旗揚げ、ビンゴ、などが行われ、その間にも観客が、着々と小部屋へ誘われていき、皆一様にすっきり顔で戻ってくるのだ。

ゲームの中でも、ビンゴだけは金が必要で、1枚300円であったが、殆どの観客が参加していた。無料招待券・2000円OFF券・1000円OFF券などが当たるので、恐らくこれが目当てなのだろう。OFF券は合計10枚くらいあり、結構な大盤振る舞いである。そのほかに1000円個室券が2枚・焼きソバ引換券が2枚・ライター・・・と書いてある。

1000円個室とは・・・??。!!あの個室のことか!
1000円払えば、あの個室へいけるのだな!

だんだんこの劇場のシステムが見えてきた。

ビンゴは終わり、商品の受け渡しが行われている。1番にビンゴになった兄ちゃんが焼きソバを取ったのが笑えた。普通、誰が考えても招待券やろ。

その後、再びおっぱいタイムが始まった。

おっぱいをさわると、女が「どうですか?」と聞いてくる。どうもなにも。とりあえず笑顔を返しておくが・・・。2人ほど同じようにやり過ごして、ここで、わかった。おっぱいタイムは、ただのタッチタイムではなく、あの小部屋へ行くかどうかの意思を確認する時間だったのだ!好みの子が近くへ着たらおっぱいを揉みながら、小部屋へ行くことを伝えるのだ。

気付くのが遅かった。気付いたときにはおっぱいタイムは終わっていた。そういえば、入って直ぐに行われていたおっぱいタイムで、一番可愛い子が2Mくらい離れていたのに「お兄さんどう?」と誘ってきたのは、そんなわけがあったのか。おっぱい触らせるのになんでそんなに必死になるのかわからず、仕事熱心だなあと一人で勘違いする鈍感な捜査官だったが、彼女は仕事を取ろうと頑張っていたんですね。

このオッパイタイム。次は何時だろうか。もう1回まつか・・・下らないゲームを見ながらじりじりと時間がたつのを待つ。

姉御が仕切る輪投げには、無理やり参加させられた。こんな若者がショウに参加していたら明らかに不自然である。かなり恥かしかった。

にしても、毎回ステージに上がっているおっさんがいる。よばい・ちかん・レズ・ピンローとショウが進む。

バイブを突っ込むショウは鉄火場状態で見ていて面白かった。このショウのみ手を上げるオッサンの数が半端なく多くて、それを見物するオッサンの目つきも鋭くなるのだ。わざわざよく見える位置に移動するやつもいるし。 例えるなれば、新台入れ替えの整理券抽選に当たり、羨望の眼差しが向けられる中、若干の優越感と、多大なる期待を胸に、颯爽とプレイを開始する客と、その台の挙動を通路に立って観察する迷惑な客・・・でも台はジャグラー、客はオヤジばかりといったところか。

おっぱいタイムを待ったが、まだ時間がかかりそうである。これ以上待つのが嫌になったオレは、席を立った。

ラオウステージを抜けたからそろそろ止めるか・・あ〜チェリーが出たからもう少し引っ張ろう・・おおっ大オーラ・・・次のレア子役出現までは・・メーカーのソフト開発者の思惑に嵌って、永久ループに突入。という見慣れた光景が頭に浮かんだためだ。



しかし、1000円個室の中で何が行われているのか。その捜査は行わねばならないだろう。

その正体を暴くことを心に誓い、劇場を後にする捜査官であった。



捜査報告書:渇いたマンコを眺めて6000円也



りふれっしゅトップへ/1つ戻る