西日本のを2つアップしましたが、要らんことがダラダラ書かれて長文になっているので、ここからは文字数を大幅に圧縮して駆け足でいきます。場面が飛んでるところや文章が繋がっていないところは削除した部分ですので気にしないでください。

8. 西日本/諫早・長崎

9時に目が覚めた。今日はどうしようか。サウナを出て大通りをなんとなく西へ向かうと、昨日と同じ西鉄の駅に着いた。

福岡で予定していたメインの街は2日でクリアしてしまった。本州方面へ戻るにはさすがに早すぎる気がする。順調すぎる進捗にいささか困惑していた。では西隣の県へ行こうか。福岡より西は佐賀だ。佐賀にも気になる街が1か所ある。必須ではないが、なるべく寄りたいとした街だ。しかし地図が無いので長崎や佐賀の位置関係が良く解らない。なんとなく西に行けばいいというのは解るのだが、どういったルートを取ればよいのか皆目見当がつかない。観光案内所で地図を貰おうと思ったが、そんな気の利いた施設はどこにもなかった。どちらを見てもサラリーマンとオフィスレディ、お出かけ中のおばさんがいるだけだ。

まあ、とりあえずに西南方面へ行こう。ということでターミナル駅の鳥栖を目指すことにした。ところが鳥栖に着いたら佐賀行きの電車は1時間に1本しかないのである。そもそも時刻表には1時間当たり2本しか記載されていない。

こまった。困ったが待つしかない。電車が来るまで資料を見返そう。

ええと、まずは諫早のちょんの間だ。簡単な紙の資料とネットで集めた情報があるので、 壊滅でなければ発見は出来るのではないかと思われる。しかし、発見できたとしても夕方からの営業であろうから、先に長崎まで行った方がいいのではなかろうか。このままでは14時にイサハヤについてしまう。

それから長崎。長崎では西洋館の本サロがターゲットだ。いわゆるジュータンサロンだ。こちらはもう少し詳しい資料があるので、場所やプレイ内容は大体わかる。ただし、本サロだけに優先度は低い。もしかしたら1軒しかない本サロかもしれないし。だったら捜査する意味はない。

優先度3番目のターゲットは佐賀、愛敬町の本番スナック。10,000円程度のポン引きを介したプレイスポットがあると書かれた資料を持っている。信用度は低いうえに、発見できない可能性もかなり高い。スナックだけに捜査開始時間も遅くなるから、泊まる宿の事を考えると却下すべきか。街的には訪問してみたいという気もするが。

優先度4番目のターゲットは熊本のちょんの間。詳細不明。30分10,000円という資料が1つあるだけ。おそらく場所はソープ街のはずだから、24時以降にソープ街を歩いてみるという手法しかない。ガセか、発見できない可能性が高い。泊まるところは当てがあるが、泊まったところで熊本ではツブシが効かない。

すべて、ムック本に掲載されるような有名どころのスポットではない。探し当てるのに困難が予想される。やはり諫早をメインで、次点で長崎だな。見つけたらセックスはどうってことないと思う。スペルマの残量的にもいける。それよりも暑い中を歩き回ることによる気力体力の低下が懸念される。モチベーションを保つためには長崎で原爆資料館に行く必要がある。あした死ぬことを考えたら、今日できないことはない。そう思えば大抵のことは出来てしまう。これが自分を高い水準に保つ秘訣だ。

16時半。長崎駅の1つ手前の浦上駅で電車を降りて、原爆資料館と平和公園へ行って出てきたら、そんな時刻になっていた。ぼちぼち頃合いの時刻だ。

あらためて、直ぐ近くの浜口町にあるであろう本サロをどうするか考えてみたが、いや、やはり「ちょんの間」である諫早に全力を傾けるべきだと結論した。中途半端な気持ちでは今日のゲームは獲れない。きっと諫早の街は甘くないはずだ。再びJRに乗って諫早駅へ戻ることにした。

車中で資料の復習をする。1発9,000円、真っ暗闇でババアと結合。平成18年に壊滅の情報あり。2年前だ。本明川沿いの民家。居酒屋を模しているものもあるとか。ネットには先達の潜入記録が1つアップされている。2年前ならギリで1軒くらい残っているかも? 復活があるかも? こりゃ行ってみないとなんともわからんな……。

諫早駅を出ると時刻は18時過ぎ。捜査開始だ。

捜査ファイル112です。

20時40分。特急カモメ号で博多へ戻ることにした。鈍行では時間がかかりすぎる、というか帰り着けないのではないか。3,790円の投資だ。これは到着後に春吉で昨日の続きの捜査を行うための投資なのだ。金で時間を買うのだ。諫早の売春街の成り行きは少し知ることが出来たが、セックスはできなかった。金メダルを目指す人間としてこのまま今日という一日を終わるわけにはいかない。非合法な挿入をしなければいけないのだ。

気を取り直して春吉へ。東側はポン引きが2名いたがスルー。西側に合計でババアが5名。旅館前でしばらく赤い服の女を観察するも、やはりロマン不足で見送り決定。よさげな立ちんぼがいたら声を掛けようと思ったが、今日は西側の通りには誰も立っていない。公園前にそれっぽいのがいるが低クオリティ。なぜか昨日よりは全体的にトーンダウンしている。あげく、橋の上に銀色の車が1台意味ありげに停まってからは誰もいなくなってしまった。まあ、ロマン不足で報告書を書けばいいか。いちおう2日間調べたし。日和ったわけではない、相手に取って不足有だから相手にしないだけだ。

深夜。サウナに向かう途中でコンビニに寄る。ビールと納豆まきを購入。465円。霧が出そうなくらい高い湿度の中で、ぬるい缶ビールを飲んだらとっても美味しい。 今日もいつものサウナ。

サウナで金の計算をしたら今日は12,175円使っていた。ロマンを買わなくても1日1万でずいぶん遊べる。特に節約したつもりもないのだが。

財布の中には銀行のカードが2枚ある。それぞれ200万づつ入れてある。1枚を紛失しても大丈夫なように、また、都会ならどちらかのATMはあるだろうということで、2枚に分散してある。合わせて400万あるので、当分は持ちそうだ。とうぶんというか、この調子だと1年は持つんじゃないだろうか。400万の根拠は、旅を満足するまでするには400万くらいは必要だろうと思ったのだ。あんがい200万くらいで満足できるのかもしれない。しかし自分のやろうとしている旅は誰でも出来るわけではない、いや、誰もやろうとはしないだけか。みんな後先考えるのだろう。

オレは人生を風俗にBETだからな。絶対に負けてはいけないという信念があった。負けない信念? 誰と勝負をしているのか? 風俗ライター? 自由人を自称する旅人とか? 順風満帆なリーマンとか? あるいは、勝負の相手、それは自分なのかもしれない。きっと、私は自分の中の何かと戦っているのだ。人生を風俗に全ツッパして裏目が出て負けるのが怖いのだ。すべてを失うのが怖いのだ。だから走り続けなければならないのだ。走り終わらなければいいだけなのだ。

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