神栖でサウナ遊びをしろ2


2019年2月×日、長官より緊急指令が下りた

指令:神栖のサウナを調べろ。

早速、捜査官がサウナへ向かった。
なお、以下のファイルは全てノンフィクションであることに留意されたい


神栖のサウナ。茨城県に一昔前存在した、ソープランドなのだがサウナという呼称を用いているという謎の性風俗施設で、 ちょんのま紀行の時に1回調べている(ファイルナンバー144参照)。

あれは2008年の時だが、当時は終焉期ではあったものの、まだ営業しているところはあったと思う。 ただ情報誌にも載らないし、ネットにも情報が無くて探しても解らなかった。

なぜサウナと呼ぶのか。行政側が世論をかわす為だったのか、それとも事業者側が法の目をかいくぐる為だったのか。 そもそもが許可や届出をしている店だったのかすらも不明だが、そんな店が神栖町に20〜30はあったとされる。 サウナ(ソープ)と並んでヘルスもあったはずだ。ヘルスでもかなりの確率で本番できたらしい。 そして、どうして神栖の性風俗店は全て廃止になったのか。これも謎である。勿論理由はあるだろうが、資料もなく知っている人は少ないと思う。 だれか神栖サウナの論文を書いてほしいものだ。

で、今となっては「神栖のサウナ」なんてものはすっかり風化してしまって、存在したことすら知っている人間がいないのではないか。 私も神栖は絶滅してると信じていた。


ところが、ところがだ。ついこないだ、「神栖のサウナは転業してからもプレイが出来る」という情報が入ってきたのである。 転業というのは、ソープからラブホテルに業種を転換させたということで、表向きは性風俗店ではないらしい。 慌てて2次元の世界にある掲示板を入念に調べてみると、確かにプレイが出来るといったことが書かれている。これは――。



情報提供から1週間後、行くことにした。

2月の朝。目覚ましが鳴ったが起きるのが困難で、急いでパンツをはいて家を出て新大阪から新幹線に乗ったのは正午を回っていた。 昨日はニューパルサーを13時間打ったので疲れが残っていて起きられなかったのだ。

乗車率8割くらいの東京行のぞみ号の中で考える。いったい今日の捜査目標は、どういった仕組みなのか。 目的地に「なんらかの箱店」があることはストビューで確認できるので間違いない(メインターゲット、およびサブターゲットの住所は事前調査で特定してある)。 プレイ場所がこの箱になるということだろう。 ホテヘルやデリヘルの事務所と、ラブホテルが合体しているということだろうか。 それはそれで違法ではあるが、それじゃ捜査対象にはならないよな。 いや、しかし必ず本番できるなら捜査する価値は少しはあるか。 もっとも望まれる結論は、かつての神栖サウナがプレイ内容も当時のままで奇跡的に生き残っているということだろう。表向きはホテルということにして。

本番できたらなんでもいいじゃないか、本番デリヘルならだめなのか? と思われるかもしれないが、リフレッシャー的にはそれはもう全く違うのだ。 よく遊廓マニアが転業旅館だなんだと興奮してわざわざボロい旅館に泊まりに行ったり写真を撮りに行くが、私の場合はプレイもまだしているところに行くわけで、 今日のケースで言うと、平成になって建てられた許可付きラブホテルと派遣されたデリヘル(ホテトル)嬢だったらチンコが入ったところで興奮も何もないんだよ。

もし本当に今日の捜査対象が黒であれば、遊郭時代でもなくトルコ時代でもなく、 ソープランド世代の「名目転業じつはやってます」がリアルで行われている現場に遭遇することになる。 この捜査は学術的にも大いに意義があることであろう。


捜査の意義や目的について難しいことを考え、窓の外を見ると、 のぞみ号は浜松を過ぎたあたりだった。本日のスケジュールを立てようか。

神栖や鹿島は電車ではかなり不便なのは知っている。だから千葉まで電車で行き、そこから車を手配して神栖へ向かうことにしよう。 もし白だった場合は、同じ神栖の知手地区にある連れ出しスナックらしきものを調べよう。 それから銚子へ行ってかわいいタイ人がいないかチェックしようと思う。

そんなふうに考えをまとめ、ぼんやりしていると15時過ぎに東京に着いた。 東京駅から在来線に乗り換えて、車中でクルマの手配をする。あいにく休日とあって駅近くのレンタカーは全て出払っていた。 仕方がないのでカーシェアでスズキのソリオを24時間借りることにした。新幹線1回分くらいかかるが止むを得ない。

千葉駅に着いたのは16時前だった。線路に雪が残っている。雪が降るのか、千葉のくせに。震えながら 駅直ぐの立体駐車場から車を出して、高速道路を利用して一気に神栖まで向かう。所要時間は2時間弱。



2年ぶりの神栖の街。相変わらずマッドマックス感が漂う街だ。(2年前にも連れ出しスナックの捜査で来ています。報告書にはなっていません)

神栖の街はパチンコ屋と風俗と工場で成り立っていますとかメールを貰ったことがあったが、たしかにそんな街だな。 ブルーカラーの街か。でも一流企業の巨大工場ばかりだから整然としてて猥雑感は無いよな。 数年ごとの工場メンテナンスの時には街が最も潤うってな話も聞いたことがある。女を行商しにくる中華の人とかもいるとか。


とりあえずトモエでうんこをして準備する。2年前もトモエでうんこしたが、うんこはパチンコ屋のトイレでするに限る。 ここからはナビで目的地まで到着できる。住所が解っているので探す必要はない。

うんこのあとに最終目的地へクルマを向ける。だだっぴろい平原に1本道と巨大な赤白煙突、遠くに赤と黄色い明かりが見える。 あれだ。明かりはついているな。店の前は駐車場になっており、先客と思われる車が1台。 これ、おもいっきりやってるじゃないか。


駐車場に車を入れ、降りてあたりを観察してみる。 看板には旅館・ご休憩と書かれており、入口扉には営業中の札がかかっている。 恐る恐る店内に入ると鈴が鳴って、すぐに奥から僧侶のような男が出てきた。 「いりゃっしゃいませ」と凄く丁寧な対応で迎えられる。

普段の裏風俗捜査であれば「遊べますか?」という質問をするわけだが、 あまりにもソープランド然とした雰囲気に、「待ちますか」と表の風俗店での質問が口から出てきた。 僧侶は「いえ、すぐです」と落ち着き払って答えた。

ブーツを脱いでスリッパに。靴が2足あるので先客は2名のようだ。 一般の風俗店の場合はお金は先払いなので、フロントで財布を取り出す。

「コースはどうされますか」

「短いのでいいです」

「それでは16500円です」

フロントには右側に時間と料金を書いた板、左側にはホテル休憩3000円と書かれた板がある。 コースは45分16500円から、60分〜 90分〜 と、たしか3つくらいあった。報告書のために覚えようとしたが覚えられなかった。 90分でも3万以下であるのは間違いない。昔はパッと見て暗記できたんだけど最近はこういうところで頭の悪さを感じるようになってきた。

お金を払うとカーテンの引かれた待合で待つように言われた。入るとそれなりに広く、掃除が行き届いている。 中央でテレビがついており、漫画や雑誌も沢山ある。猪の置物があった。

ここまでは温泉街のソープランドといった雰囲気だ。なんら不自然なところは無い。 ほんとうにセックスができるのだろうか。女はこれから派遣されてくるのだろうか。 これで摘発されないとかどうなってんだこれ。堂々とし過ぎてるだろ。 色々考えながら待っていると5分くらいで案内となった。

少し期待しながらカーテンを開けた先には、期待外れのちょっと太めの女が立っていた。年齢は30代だろう。 こちらが笑顔を出す間もなく、仏頂面で「はい、じゃあ階段上がって」と言ってきた。なんという愛想のなさ。 階段を登り始めると、「上がって左側の部屋」と後ろに続きながら命令される。これはかなり強力な地雷女じゃないか…。

部屋に入ると囚人部屋のような狭くて湿度の高い空間が現れた。 コの字型に曲がっており、手前がベッドルーム、コの字の奥に浴室があるようだ。

突っ立ってると「このあたりに座って」と指差され、「洋服はカゴの中」と命令される。何も言わずに座ると、女はもう服を脱ぎ始めていた。 これはサービスも地雷だろうな。そして私の座っているベッドはシーツがくちゃくちゃで、なぜか煙草が1本落ちている。 床は床でなにか髪の毛やらゴミがたくさん落ちている。 掃除してないのだろう。さきほどから地雷が炸裂しっぱなしだ。すごい地雷原だな。

表のソープランドであれば、この時点でやる気をなくしてチンコを立てずに帰る可能性もあるが、これは裏なのだ。 おかしな話で私の心の中はワクワクで一杯になっていた。努めて明るく、前向きに返事をする。 そうすると女は「なんか、おしゃれですね」と初めて前向きなセリフを放ったのである。 オシャレって、これユニクロで買ったジャージなんだが…。下は皮パンだけど。

少し心を開いた女が、「どうしてここに来たんですか?」と聞いてくる。

「一回来てみたかったんだ」といっておく。健全な普通の男は、ここからほど近い水戸や土浦の健全なソープに行くのだろう。

女はそれ以上何も言わなかったが、浴室に移動してから色々話をしてきた。 ブツブツしゃべるので何を言っているのか60%くらいしかわからないが、解読して応えていく。

私は気になっていたデリヘルなのかソープなのかそのあたりを聞いてみたが、 べつにデリから派遣されているわけではなく、他のソープランドと同じようにここに在籍してサービスしてギャラ貰って帰ってると言っていた。 そして、「ここは今はホテルだけどね」とも言っていた。

スケベ椅子で石鹸で洗われ、湯につかって歯磨き。 女が自分の股間を洗い終わったところでマットに手をかけて、ややあって思い出したように「そうかマットはなしか」と呟いた。 それが楽をしたいゆえの演技なのか45分はもともとマットが無いのかはわからないが、私は適当に「うん」と返事しておいた。

なお浴室であるが、幅が1mくらいしかない。そこに銀色のマットが立てられており、奥に浴槽。手前に金色のスケベ椅子がある。 歯ブラシやリステリンもあり、狭いがソープの道具はすべてそろっている。風呂の湯加減は最高だった。

寒いので湯に浸かっていると、もう出ろと言われたので浴室から出ようとするもタオルが無い。 女に聞くとベッドの上のバスタオルを指差された。「風呂から上がる際には体を拭いてから」という教育を受けてこなかった系の女だな。 とうぜん、足ふきマットは前任者の水でびしゃびしゃだ。

ベッドに座ると、女が早く寝ろと無言の圧力をかけてきたので寝転がる。間髪いれず乳首舐めが始まった。 もう誰が見ても対戦車地雷レベルなんだが、私には先ほどから起こり続けている腹立たしい一連の事象は全く問題ではなかった。 「ああ、これで挿入したら神栖サウナの生き残りが確定するな。そこでプレイできるんだな」と本当に興奮しっぱなしだったのだ。 今日の私はティーガー戦車に乗ったマンシュタインなのだ。地雷など全く問題ではなかった。


乳首舐めからフェラ、金玉舐め。意外と長く舐めてくれる。盛り上げるために気持ちいいよというと、 女はローションを取り出して体に塗ると、簡単なボディ洗いをしてくれた。 ああ、ソープランドだしな。と妙に納得する。

乳がでかい女なのでパイ擦りに移行。これもなかなか気持ちいい。大げさに喜んでおく。ここらで挿入をしたいが、 こっちが主導権をもって進めてしまうと100%挿入があるという事実を確認できなくなるかもしれない。 事の成り行きで特別にチンコを入れさせてもらった可能性を排除し、 プレイのデフォルトサービスとして入れてもらわなければならない。ということでそのままされるがままにしておく。

やがて「きもちいい」といったタイミングで女は枕もとからコンドームを取り出し、やぶいて装着した。この瞬間が今日もっとも興奮した。 そのまま騎乗で挿入。しようとするが入らない。濡れていないのだ。ボディのローションをさりげにつけて2回3回と試みて、ようやく入った。

おお、締まる。緩いと思っていたがこれがかなりの締り。挿入状態で乳首舐め。ああきもちいい。

女は動かずに乳首を舐めてくる。濡れてくるのを待っていると、驚くべきことに女が「何回かする?」と言ってきたのだ。 すごいな、さすがに腐ってもソープランドだな。地雷のくせに。そういう使命感はあるんだな。

時間のこともあるので「1回だよ」と返す。女は特に嬉しそうな顔もせず、もちろん残念そうな顔もせず、何も言わずまた乳首を舐める。 こちらがチンコを固くすると女が反応するが、ちょっと様子がおかしい。と思っていると抜かれた。抜いてまたフェラ、そしてパイ刷り。 これが何を意味するのか。1回だから出来るだけサービスしてあげようという女の心意気なのか。いやでもこいつ地雷だしな…。 それにしては挿入が中途半端だったしな。

しばらく様子を伺ってみるが、真意が解りかねたので、「きもちいい、いきそう」と言ってみる。 そうすると女はローションを追加してまたがってきた。 生で入れるのかな? と思ったが、何のことはない素股だ。 女の真意はマンコが痛かったということだと理解した。私の竿が女のサイズと合ってなくて痛かったのだろう。

私はもう出すことにし、気持ちいいよと言っていくタイミングを伝え、女のざらついた粘膜を裏筋に感じながらスペルマを発射した。

スペルマが出たら女は直ちに時計を見て「あと10分」と言って秒速でベッドをおりた。 そして一人でシャワーへ入って洗い始めている。こちらはベッドでぼんやり待って、女が体を洗い終わったのを見計らってから浴室へ。

スケベ椅子に座ると、洗いながら女の話を聞かされる。ずいぶん喋るな、プレイが終わったからか。 私のことをリフレッシャーとわかったようで、あからさまに業界の話になる。いい店を教えてもらいたかったのかもしれない。 お前が稼げる店は無いよと言いたいところだったが、言うまでもなく、女はそれを自覚しているようだった。 「容姿もサービスも悪いから他の店は雇ってくれないね…」と自嘲気味にいっていた。じゃあ努力すればいいのだが、それができないのだろう。

それでも浴室を出て服を着る段階で、入浴伝票を見せられ、 いかにこの店の運営が適当で女の待遇が悪いかを訴えてきた。せめて同情して欲しかったのかもしれない。

この店はインターネットでも宣伝が出来ないからお客が来ないし、どうしようもない。 デリヘルで掛け持ちしてこっちに客を流すとかそういうことをしていかないと稼げないとか、せつせつと訴えてくるのを聞き流し、 「まあ、神栖はのんびり働けるからね。そういう部分はいいんじゃない」とだけ言っておく。 集客に関してはオレが宣伝しといてやるよ。風俗Xファイルというやつで。 ブルース症候群に冒されたリフレッシャーが全国から5人くらいは来ると思うよ。あはは。


最後に冷蔵庫が開けられ見たこともないメーカーのコーヒーと、はちみつレモン(もちろんサントリーではない)と、サイダー(もちろん三矢ではない)が並べられ、

「どれか。お持ち帰りで」と言われた。ううむ、腐ってもソープランドか。

どうでもいいが、ベッドの上に落ちている1本のタバコはまだそのままだった。 女も気づいているはずだが掃除する気が無いようだ。次の客のときもそのままなんだろう。

帰りは女と一緒に1階へ。1階では先客が帰った直後のようで、別の女がカーテンの奥に引っ込むところだった。年食ってるが、オレの後ろの女よりはよさそうな女だった。 靴を履いて僧侶と女に ありがとうございましたと言われ(正確には女はありがとうございましたと言っていない。後ろに立っていただけ)、外へ。あたりはまっくら。


……。


寒風吹きすさぶ中、荒野に1点の灯り。生き残りのプレイスポットが佇んでいる。 背後には工業地帯の赤白の巨大煙突が煙を吐いて、この情景をいっそう深みのあるものにしている。

ああ、ブルースだ。

ここでビターなコーヒーを、と思ったが、私が手に持っているドリンクは、はちみつレモンだった。



捜査報告書:神栖サウナの生き残りで発射16500円也。


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