鹿児島で裏風俗の潜入捜査を行え
2007年5月×日、長官より緊急指令が下りた
指令:鹿児島で裏風俗へ潜入せよ
早速、捜査官が鹿児島へ向かった
なお、以下のファイルは全てノンフィクションであることに留意されたい
夜の帳が下りるころ。さんふらわあ号は、真っ黒の煙を吐き出して大阪南港を出発した。もう後戻りは出来ない。発射ボタンは押されてしまったのだ。
船には、テロ対策とかで海上保安庁の職員が乗り込んでいる。濃紺の服を着た眼つきの鋭い男にジロジロ見られる私。そんなに怪しいか。
←夕日の似合う海上保安庁のナイスガイ
混雑する2等室を尻目に、私は海際の席でパイナップルの砂糖漬けをかじりながら優雅な一時を過ごす。今回の捜査に関しては、上等室と船内バイキングの使用が認められているのだ。「捜査官は射精の瞬間まで鋭気を保つべし」という本部の配慮からである。あまりプレッシャーをかけないでほしいのだが・・。
さんふらわあ号が紀伊水道から外海に出た頃、持ち込んだ資料とAUのW45Tを使用して、今回の捜査ルートを検討する。
どうやら鹿児島にはソープやヘルスがなく、ピンサロが数店舗あるだけらしい。そして、資料には揃いも揃って、『薩摩おごじょは気が強いが情が深く、ベッドの上では濃密なプレイが期待できる』といった憶測で書かれた適当極まりない記事ばかりが並んでいる。
結局、裏風俗はホテトルが幅を利かせているという事以外は、有用な情報を得ることは出来なかった。
しかし、地図上に示された鹿児島の街は、ワシントンホテルが絶妙な場所にあり、繁華街の法則に合致しているのである。大体港町にはあるものですから。陸に上がった海の男の相手をする施設が。いけば何か手がかりが掴めるだろう。そう結論付けて眠ることにした。
15時間後、さんふらわあ号は鹿児島県志布志港に着岸した。船から下ろされた川崎重工業製の空冷エンジンに火が入る。ええ、鹿児島県内での機動性を有するために、移動手段も上陸させていますよ。
志布志から鹿児島市へ移動する。まずは市内の温泉に入ってチンコを綺麗にする。それから天文館近辺へ移動して捜査を開始したのは23時30分。ワシントンホテルを起点に1時間ばかりあたりをうろうろ歩き回る。
カラオケ屋の前で、不審な東南アジア系の2名の女を発見。
さらに、公園でオヤジに話しかけられる不審なギャルを発見。
しかしいずれも立ちんぼではないことが判明。
苦戦は予想されていたことである。続いてポン引きへの聞き込み調査を開始する。
主要な四つ角には胡散臭いキャッチが多数立っている。そのなかから、程よく胡散臭い汚いスウェットの男に接近する。
「お兄さん、今日は飲み?それとも抜き?」
ああ、最果ての地で、今もこんなに露骨なセリフを聞くことが出来ようとは。関西圏では、とうの昔に聞くことが出来なくなったセリフである。
おっさん曰く、鹿児島には風俗店はピンサロしかなく、その全ては健全な店であると言う。それは性風俗の許可が取れないからだとも教えてくれた。なるほど、ピンサロは性風俗の許可がなくても出来ますわな。
「だから鹿児島はホテトル。ホテトルしかない。ホテルは何処泊ってるの?」
ああ、死語となりつつある『ホテトル』をリアルタイムで聞くことが出来ようとは。これはアツいぞ!
ホテルはとってないと言うと、休憩で入れる安いホテルを紹介すると言われる。金額はホテル代別の16000円を提示された。
もう鹿児島にはピンサロ以外の風俗店はなく、裏風俗はホテトルしかないということは明らかであったが、私はこの申し出を断った。他の客引きからも話を聞きたかったからだ。仕事熱心ですね。
置き去りにされる子犬のような目をしながら追いすがるおっさんを振り切り、今度は典型的な黒服に接近を試みる。
「今日は抜きですか。自分はキャバクラですけど、抜きも紹介できますよ」
顔に似合わず低姿勢な黒服だ。
しばらく話をしてみるが、最後には、「鹿児島にはピンサロしかないですよ」と、裁判所の判決のような結論を言われる。
私が、困ったふりしていると、「ホテトルって知ってますか?それなら最後まで出来ますよ。」とホテトルを勧められる。やはり鹿児島ではホテトルは定番商品のようだ。
時刻は深夜2時を過ぎている。ここらで手を打っておこうと思い、私は価格交渉に入った。
提示された金額は、ホテル代込みの25000円〜26000円。これは高い。足元を見られているのかと思い、値引き交渉をするが、黒服が折れる気配はない。さっきの16000円のおっさんのところで買うという案も浮かんだが、いい加減疲れていた私は、それすら面倒くさくなってきて、しぶしぶこの金額で了承することになった。
黒服は携帯でどこかへ電話をかけ、3秒程度で別の黒服がやってきた。金色のロン毛をなびかせた若い男だ。絶妙のタイミングで現れたロン毛に、若干ボッタクリが気になったが、ボラれた時は、それを報告書にすればいいと思い、男についていくことした。
ホテルに付くまでの間、男に鹿児島のボッタクリについて聞いてみる。こちらとしては、軽くジャブを入れたつもりである。
「あはは、鹿児島にはないですよ。なぜかと言うとね、ヌルいんですよ」
「自分は前、福岡に居たんですけど、そこに比べたらヌルいもんですよ」
なんともほのぼのした話が返ってきた。そして、「コンビニには寄らなくてもいいですか?」とか、「もしおばさんが来た場合は手違いですからチェンジしてください」とか気を利かしてくれた。
ロン毛は、ホテルの部屋までついてくると、「あとのシステムはわかりますよね。じゃあごゆっくり」と言って帰っていった。もしここで「じゃあ、すぐに女の子が来ますんで、前金で20000円お願いします」となれば高確率でボッタクリのフラグが立つのだが、そんな気配は微塵もなかった。
まつことしばし。
ノックがあり、入ってきたのは30台半ばと思われる女。若い女が来るとの話だったが、この女は極めて私の好みだったので、そのまま受け入れることにした。
場の空気で、シャワーも浴びずにセックスを開始する。
チンコをしゃぶってもらいながら、「5000円のオプションで生に出来るけどどうする?」と女に聞かれる。すでに2万以上をこの女につぎ込んでいるので、これ以上は出したくなかったのだが、「自ら生挿入の機会を放棄するとは言語道断」と、あとで長官から詰められるのも嫌だったので、OKした。
しかし、チンコはたたなかった
フェラーリの時点で立ちません
ピクリともしません
ホント立ちません
ええ、立ちません(しつこい)
女は、私を興奮させようとオナニーまで披露してくれたが、ダメだった。
このままではマズイ!ここは鹿児島。自分はここへチンコをぶち込む目的で来た。しかし穴は目の前にあるのに竿が立たない。このまま帰れば大変なことになる!
輩の皆様の顔が浮かんだ私は、蓑虫のように小さくなったチンコをむりやり挿入する。女は気を使ってしばらく蓑虫プレイに協力してくれたが、膣の圧力に蓑虫は耐えられるはずも無く、あえなく3往復ほどでポロッと零れ落ちた。
女は「立たなかったのは私にも責任があるから5000円は受け取れない」と
プロらしいセリフを放ったが、それは逆効果以外の何者でもなかった。じゃあ、私にも竿師のプライドがある。立たなかったのは自分の責任だ。私は5000円を出し、女は受けった。
女は服を着ながら(ええ、もうプレイは終了しています。)、「今度鹿児島くることある?」と営業してきた。
「今日はキャッチで来たでしょう?間にいろいろ人が入るから、私のところまで残ってるお金はとても少ないの。今度は直接私の携帯にかけてきてよ」
一見、危険とも思われる直引きを、こんな綺麗な女がしているとは、なんとも鹿児島女の豪気さをみたような気がした。
捜査官撃沈の現場。外は激しい雷雨で、私を一層ブルーにさせました
いずれにしても鹿児島まで来てチンコが立たないという大失態。このままでは委員会で諮問され、けじめをとらされるのは目に見えている。ああ、なぜいつも遠征した時はチンコが立たないのだろう。
すこしだけ挿入ましたよっと言うことで温情判決が下る可能性もあるが、
『挿入と言うのはもしかしてこの3擦り半のことかね?』と輩の皆様から詰問される最悪の場合を想定しておいたほうが良いだろう。なんせこの鹿児島作戦、捜査史上最高額ともいえる莫大な予算がつぎ込まれているのだ。
翌日、荒れ模様の天気の中、火の玉カラーのゼファー2型は、宮崎向けて走り出した。
もちろん、宮崎の裏風俗へ潜入し、この大失態を挽回する為である。
果たして捜査官のスペルマは発射されるのであろうか。
ファイルナンバー86へ続く
捜査報告書:3擦りで31000円也
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