トルコ風呂の生き残りに潜入せよ
2021年10月×日、長官より緊急指令が下りた
指令:ミストルコのオスペで果てろ。
早速、捜査官が風呂屋へ向かった。
なお、以下のファイルは全てノンフィクションであることに留意されたい
世の中がコロナなんとかで騒がしい昨今、リフレッシャーの皆さんはいつもどおりに風俗店へ行っておられるのだろうか。
私はといえば、裏風俗でのチンコを駆使した捜査はすべてキャンセルして
ソープPJの現地調査ばかりやっている。チンコを使わなくていい調査というのはとてもラクチンなんだなあと驚いている。
あ、ソープPJとは、日本に存在したソープランドを1軒残らず明らかにするという日本で初めての試み(たぶん)だ。
私があっちこっちへ行ってソープランドの痕跡を探しているんはご存知の人も多いだろう。
リストは私の調査と皆さんからの情報提供により更新されているのだ。開始から2年くらい経って、だいぶリストも密度が濃くなってきた。
その日、10月の7日だ。時刻は15時くらい。私は大阪にかつて存在したソープを調べるために大阪市立図書館にいたわけだ。
大阪のソープランド調査は終盤に入っており、昭和時代の資料で細かい店舗名の照合作業を進めていた。
すると、すぐにページの最初に「関西トルコ」という大きな広告が出ているのを発見した。
ああ、関西トルコ載ってるじゃん。やっぱり有名だったんだな。
関西トルコは大阪の十三というところにあった箱で、
別の資料によると昭和40年代にはすでに存在していたようだ。
今回見つけた広告には「ストレス・リュウマチ・健康増進」などと書かれており、初期トルコよろしくサービスはすこぶる健全であったようだ。
この「関西トルコ」の所在地は、町名や番地など細かい部分が判っていなかった。
きょう、この資料のおかげで町名と番地までは解ったので、あとは住宅地図で当時のズバリの位置まで調べたらいいだろう。
おそらく閉店したのは昭和50年代初めくらいだと思うから、住宅地図は淀川区の45年〜55年くらいを出してもらえばいいだろう。
と、このように順調に作業を進めておったわけだ。
閉店が昭和50年代とは何か根拠があったわけではない。黎明期の大阪トルコは昭和30〜40年代に大阪各地で発生し、50年代の前半に閉業しているところが殆ど。
その後、50年代半ばから59年にかけて第2誕生期となり、80以上の箱が新たに出現した。
それらも平成4年までに京橋の1軒を残して全滅している。こういった流れが、既に判明している事実としてあったので、
関西トルコもなんとなくそうだということになっていた。私の頭の中では。いや、人間の思い込みとは実に恐ろしいものだね、明智君。
続けよう。
住所が判ると、すぐにiPadでストビューチェックをすることにしているので、いつものようにグーグルマップに番地を打ち込んだところ事件が発生したのだよ。
淀川区十三東1-10
該当する番地がGooglemapによって特定され赤く囲いが付いた。その赤枠の中には「関西サウナ」という店舗名も表示されていたのだ。
「関西サウナ?」
えっと、今調べようとしているのは「関西トルコ」の存在した場所だ。昭和時代に大阪に存在したトルコ風呂で、おそくとも昭和50年代に閉業している。
関西サウナってなんや? トルコからサウナになって跡地が、建物が残っている?
いやちょっと待て、「跡地」ならそもそもマップに店舗名は表示されないじゃないか。ブランク表示になるはずだ。
とりあえずストビューを。
左下のストリートビューボタンをタップ。
11インチの液晶には建物が大写しになっていた。サウナという大看板の付いた建物。誰がどこから見ても築50年は超えているであろう建物がそこにあるのだ。
信じられん。関西トルコの建物がサウナに変わって営業を継承して、さらに閉業してからも建物が残されていたのか。建物があるなら撮影にいかねばならんな。
とうぜん私はこのように思ったわけだ。これだけでも事件なのだが(私にとっては死体発見の大事件である)、ここからが本番なのだよ明智君。
家に帰って飯食って寝る前にネットで関西トルコについて検索してみた。Googleの最新撮影は2020年だけど、よくこんなに綺麗にネオン塔まで残ってたな。
いつくらいに閉店したのだろう。たぶん昔過ぎて情報なんか出てこないよなア。
『 関西サウナ 十三 』
検索窓に打ち込んでエンターキーを押す。
www.kansai-s.com/
大阪・十三の個室式サウナ|昭和レトロムードのスチーム関西 ...
一番上にオフィシャルサイトが出てくるのである。
は?
クリックすると、まともな今風のサイトが出てきた。「関西サウナ」とある。所在地も合致している。
1pだけのぺらサイトだが、最近まで営業していたかのような雰囲気だ。
これはどういうことだ? 間違ってないよな? 住所は合ってるし。システム。てか料金! 料金がおかしい。
50分10000円 70分13000円
なんでサウナなのにこの料金なのか。これは確実にソープランドの時間と料金(異次元ババアソープの)ではないか。
サイトの一番下には サウナ嬢募集 とある。
これ、ソープランドじゃないか……。いや、トルコ風呂だ…。第一期大阪トルコの残存だ。
閉店したのはいつだろう。10年くらい前までやってたんじゃないか…。
詳しく調べるまでもなく、Google検索1ページ目には体験記が出ているのである。
さらに2ページ目、3ページ目と検索すると体験記がいくつもあるではないか。
記事投稿の日付は、2011年、2012年 2015年 2017年 2018年〜
おい!
私は叫んでいた。
まさかまだ生きているのか?
日付もさることながら内容も内容だ。さまざまな記事がweb上にあるのでここに少し紹介させてもらう。
わーい。サウナ1200円!!
しかも、宿泊者割引やん!!
すぐさまフロントに行き、サウナ入りたいので料金を払おうとすると、
応対してくれた愛想のいいフロントのおっちゃんに表情がみるみる曇った。
「あのー、このサウナは男の人が遊ぶトコやから」
料金は1.200円ではなく、12.000円でした。
コンマ位置間違っとるゾ!!!!
https://ameblo.jp/gurumiokurumi/entry-12389405423.html
ふむふむ・・・
お一人用サウナってなんだ?
サウナ自体あんまり行ったことなくわからない。
一人で入れる用のサウナがあるのだろうか。
〜略〜
「あ、すいません。ホームページ見て電話したんですが、少しお聞きしたいんですが・・・」
「はい、なんでしょうか?」
対応は丁寧な感じだ。
〜略〜
「お一人用サウナってのはどんな感じなんでしょうか?」
「お一人で入れる用のサウナがあります。それのことです。」
そのまんまだな。
まぁ、自宅にもおける一人で入れるようのサウナなんだろう。
「洗身ってのは体を洗ってくれるんでしょうか?」
「はい、洗髪と身体を洗います」
「ハンドサービスというのは、手でヌイてくれるってことですか?」
「はい、そうなります・・・」 あれ声が小さくなった。
おばあ様、言いづらかった?ごめん。
http://oirokemassage.blog.fc2.com/blog-entry-4.html
(プレイしに行ったときの体験記もあるっぽいけど、鍵がかかってて見られなかった。)
サウナレディが体を洗う。マイサンは反応しないよ。当たり前じゃん。
はい。立ってー。
は!なんだこれ手を股の下をぬるぬるーってマイサンが反応。
サウナレディのテクニックがすげぇ・・。
頭も洗ってもらえます。泡が目に入りまくります。
お風呂に浸かっているとタバコ吸ってます。
なんかほほえましい。
そしてマッサージ。
う、うまい!!!
なんやこれ。テクニカル!
そして最後はシャコシャコーってマイサンフィニッシュ。
http://blog.livedoor.jp/boukenosaka/archives/6558988.html
一体どういうシステムなのか。
古いレポはあるけれど、
私が最新のレポをお届けしよう。
まず、お店へ電話したときに
ここは熟女系のお店だと。
オッチャンにそう言われました。
〜略〜
お店前の風景がなんとなく古いなーと
思いつつ店内へ入るとさらに古風。
目の前の受付のオッチャンに
軽く説明を受ける。
ここで気になったのが、
HPにはソフトサービスと書かれてるが
ここではハンドサービスになっていた。
コースは2種類。
安い方でも50分10000円もする。
最後がハンドサービスで10000円?
チャイエスに慣れてる私からすると
マジか。
そう思わざるおえませんでした。
http://estekansai.blog.fc2.com/blog-entry-210.html
料金は
50分 10,000円
70分 13,000円
この二つのコースのみ。
洗体+マッサージ+ハンドサービスが含まれています。
加えて、ハンドマッサージの際に嬢が脱いでくれたり、こちらからお触りOKにするには+2,000円必要になるので総額そのくらいになるという心つもりで向かえばいいでしょう。
ただ身を任せて抜かれるのみなら上記料金だけです。
https://este-walks.net/post-150126.html
いやこれは凄い。
これは、ハンドサービスじゃない…。これは。これら書かれているサービスは「オスペ」(スペシャル)だ。
そして、最後のやつに書かれたこのサービスは……お触りじゃない。これは「ダブスペ」(ダブルスペシャル)だ。
ここではトルコ時代からの箱においてトルコ時代のサービスがそのまま続いているのだ!
驚くべきはオスペだけではない。一人用のサウナもしっかりあるようだ。
小さいサウナから首だけ出したおっさんの写真、ミストルコに洗体してもらってるおっさんの写真、
昭和レトロなんとかいうて写真が紹介されがちなやつじゃないか。みんな見たことあるだろう? ここじゃ写真じゃなくて実際に体験ができるんだよ。
「いつかソープにある一人用のサウナに入ってみたい」という私のささやかな夢もここに行くだけであっさり実現するんだ。
こうなってはすぐに行かなければならない。コロナで休業の可能性があるかもしれんし、一応やってるか電話するか? いや、取り敢えずあした行こう。近いし。
興奮してあまり寝られぬまま翌日を迎え、15時まで待てなかったので昼過ぎにスズキの100tを飛ばして淀川大橋を超えて西中島の出口で高架を下りて現地に着いたのが13時くらい。
来ました。
やってない。シャッターが閉まってる。営業時間前だけどもうシャッター開いててもいいはずだし。
コロナ臨時休業の張り紙を期待したが何も貼られていない。閉店したんだろうか。
翌日はさらに遅い時間に行ってみた。
やってないね。閉店してるっぽい。
店前から店へ電話してみたが誰も出ない。あたりまえか。でも呼び出し音は鳴るから最近まで使われてたって事だよな。
ネットで閉店時期を調べてみた。
最後に紹介したこのサイト
https://este-walks.net/post-150126.html
のコメ欄
本日2021年9月10日(金)21時をもって、
「関西サウナ」は完全閉鎖!
設備類の老朽化が理由との事でです。
2021年9月10日閉店と書かれている。いま10月だ。
こないだまでやっていたんだ。
この私が、ソープPJを主宰する私が。
しかも大阪、十三に存在していて。何たる失態。
これ、僕一生の不覚。
いっそ3年前に閉店とかの方がショックはまだ小さかった。
1569Gでフリーズ引いた人みたいに店前で放心しきって
突っ立っていると近所のおっさんが出て来てに変な顔でこっちを見てきたので、いつ閉店したか聞いてみよかと思ったけど、
「ああ、こないだまでやってたんやわ」とか言われたらショックがさらに大きくなりそうなのでやめておきました。「嘘やろ。なんでやねん」って20回くらい一人でつぶやきながら淀川大橋を渡って帰りました。
9/10かあ。本当だろうか。嘘であってほしい。間違いであってほしい。ショックが大きすぎる。
9/10はたしか東京へ行っていた。角海老の看板22連荘を見るために。
あんなしょうもないもん見に行ってる場合じゃなかった。
いやあ。しかし。あるもんですねえ。
インターネットが発達したいま、日本にはもう秘境は無いと思っていたが。まだまだ探せばあるのかも。
神栖なんかも信じられんかったが行ったら普通にやってたしな。
惜しかったよなあ。悔しいなア。せっかくのファイルになる予定が。悔しいから未発射でファイルにするか。
(その後、再開しないか見に行ったり電話かけたりしてるんすけど生き返る気配は無いですね。
たまに電話したら話し中になるときがあります。閉店したの知らない常連の爺さんが予約しようと電話してるんじゃないかと思ってます)
捜査報告書:捜査報告書:ぼく、一生の不覚。
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