中洲でボッタクリ店に潜入せよ


2000年×月×日。長官より緊急指令が下りた。

指令 : 広島、下関、中洲、薄野で怪しい店を調査せよ。

早速、捜査官が潜入する事になった。
なお、以下のファイルは全てノンフィクションである事に留意されたい。




いつだったか、ミナミで睡眠導入剤のボッタクリ風俗店が摘発されましたねー。 ボッタクリとは・・。意味は知ってても体験した人は少ないんじゃないかな。
 さて、このファイルは、中州のボッタクリ店についての報告だ。

 2000年×月×日。昼下がり。中州に来るのは初めてなので、一応予習をしておいた。北九州によらなかった分、ここへの期待は大きい。

 通りを挟んで上がヘルス街、下がソープ街。ソープ街はだいぶん寂れた雰囲気である。うーむ。まっ、最初は景気付けに軽〜くヘルスで一発・・なんて思ってると早速、怪しげな客引きが接近。

客引き 「6000円。どう?」
オレ  「…いや、また今度」
客引き 「私が1000円出しますし、5000円で。パネルだけでも見てって」

 うーむ。明かに怪しい。つーか“私が1000円出す”って、オレの連れか?おまえは。そしてこの男、シンナーでも吸っているのか、歯が溶けてボロボロで見るからにヤバイ。でもボッタクリ体験など、怪しい風俗の話を聞きたがっている輩が地元で待っているのだ。 ここは是非潜入しておかないと。

  で、男についていって30mばかり歩く。店には看板すら出ていない。ドアを空けて中に入ると、中はピンサロを個室にしたような造り。スピーカーからはAYUの曲が流れている。なぜか「倉庫」と書かれた個室(笑)で待つこと30秒で女が登場。

女は、開口一番「本番しよっか。二万円でいいよ」。

 女がそこそこかわいかったこともあり、もしかしたら本当にハメれるのか?などというバカな考えが出てきてしまう。・・で二万円を女に渡してしまいましたー。すると女は二万円を手にすると個室から出て行くではないか。その時にボラれたことを確信するオレ。あーあ。一瞬でも二万でハメれると思った自分が情けない。

 さらに個室で待つこと1分。

ドアが空き、なまずのような顔の女が登場。一応「さっきの女は?」と聞くが、女は「次はあたしなの」と訳のわからんことを言って隣に座った。うーん。どうやって切り抜けよう・・案の定、女はチンコをこすりながら、やれチップをくれだの、気持ちいい事しようだの言ってくる。ひたすら「カネない」と15分程言いつづけると、女は諦めて出て行った。

さらに待つこと30秒。3人目が登場。ショートカットの推定26歳のブサイク。
「どうする?もう帰る?」
どうやら、オレからはもう金は取れないと判断したらしい。オレが「帰る」と言うと、女は出て行った。
しかし!ズボンをはこうと思ったその刹那、ドアが開き最初の女が登場!オレが二万円やったのが嬉しかったらしく、ゴム手コキで抜いてくれた。

捜査報告書 服の上からのお触り∩ディープキス∩ゴム手コキで総額二万五千円也。


 ×月×日。PM11:00。もう1回くらいはおもしろい体験をしないと、地元へ帰れない。もうひと頑張りしなければ・・。今日は昼間にソープ街の方でばっこりハメてるので、性欲は余り無い。ちょっと冒険したい気分である。さて・・。

 中州交番の近くをふらふら歩いてると、Mr.オクレからメガネを取ったような男が接近。「5000円。本番以外だったら何してもイイ」。などと、ふざけたことを言い出す。無視して歩き出すと、オレの前に立ちふさがって「お願いですよ〜ノルマがあるんですよ〜」と今にも泣き出しそうな声を出す始末。「ノルマのある風俗店って、怪しいって言ってるようなもんでっせ。」とは口にせず、だまされるのを覚悟で男に着いて行く。15M程歩いて地下に降りる階段の前まで来る。

男 「降りてください」

これはマジでヤバイかも!
でも捜査官がボラれることを楽しみにしている輩が待っているのだ。意を決して階段を降りるオレ。中は真っ暗で音楽がガンガン鳴っている。これは100%ぼったくり店だ!

 男に勧められるままにソファに座り、待つこと30秒でペンライトを持った女が登場。真っ暗でよくわからないが、推定60歳は逝っているであろう、体臭のきついババアである。

アルコール度1%くらいの薄〜い水割りを持ってきて、飲めとすすめる。そこからババアとのトークタイムが炸裂。一体どんな話をしてくれるのかと思ったが、全くもって会話がかみ合わない。Aの質問をすると、答えはなぜかBで返ってくるのである。

まあそんな事はどうでもいい。話を進めよう。

そう、そして今度はズボンを脱げと言う。ヤバイ、マジでヤバイ!しかたなくズボンを脱ぐと、ババアはチンコにスキンを着け、なんとそれを口に含んだのである!そして「素晴らしい!」と謎な独り言を言って「さっ!お金だし!」というではないか。当然「ない」と答えるオレ。

ババア「ないじゃ済まされんとよ〜。アンタどうするね?」

ヤバイ。血の気が引いていく。ババアにしゃぶられたショックと、博多弁の迫力に圧倒され、うろたえるオレ。ここからこのババアを殴って出口まで走るか?いや、出口で従業員が待ってたら・・半殺しにされるかも!?どうしよう??

ババアの口調が厳しくなる。「財布おだし!」

 実は、捜査官はここに来る前、大花火で福沢さん10枚ほど勝っているのだ。ポケットの中には12,3万は入っている。(さすがに財布には万券は入れてない)財布の中には今をときめく2000円札と、入るとき一万円出したんで、そのおつりの4000円だけだ。オレが財布を見せると、ババアはペンライトで財布をくまなく確認し、4000円だけを奪って(二千円札の存在を知らなかったのか?)奥へ消えた。その瞬間、大急ぎでポケットの万札を靴下の中にねじ込み、ズボンをはいて出口へダッシュ!

ところが!

個室の入り口で二人目の女(アジャコングそっくり)と鉢合わせる。アジャコングは逃げられてたまるかとばかりに、体当たりをしてソファへ押し戻そうとする。しかしオレも必死である。アジャの体をわしづかみにして、蹴りを入れ、ソファへ押し倒す。

後は振り返らず階段を3段飛ばしで駆け上がり、表通りへ出た。

そばに居た別の店の客引きと目が合った。何が起こったか全てわかっているような顔をしている。くっそ〜。とにかく走って近くのゲーセンの便所へ。そして、半泣きになりながら、ゴムをはずし、チンコを洗った。

「もう帰ろう・・」

 捜査報告書 ババアのフェラーリで総額10000円也




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